葉山・給食センター建設、予定地変更 使用開始は22年

給食センターの建設予定地に決まった、町立長柄小に隣接する民有地の一部 =葉山町内

 葉山町と町教育委員会は5日、給食センターの建設予定地を、町立長柄小に隣接する民有地に決定した、と発表した。町は町立葉山中の敷地内に建てる計画を立てたが、町議会が高額な整備費などを理由に事業費の一部を凍結。町が候補地を選び直したことなどから、使用開始は当初から2年遅れる見通し。

 町は12日に開会予定の町議会第2回定例会に、地質調査や道路拡幅用地取得などのための費用計約2560万円を計上した2019年度一般会計補正予算案を提出する。

 センターは町立小中学校6校の給食を一括調理する。2階建てで、延べ床面積は約1840平方メートル。1階の厨房(ちゅうぼう)で2800食を用意する。2階には、会議室などを設ける予定。

 整備費は約14億4千万円で、21年1月から設計・工事に入り、22年9月までの使用開始を目指す。

 センターを巡っては、町は葉山中敷地内に建設する計画を策定し、設計費を計上した18年度一般会計当初予算案を提出した。これに対し、町議会は整備費(総額約19億円)が高額などとし、設計費を予備費に積み増しする修正案を昨年3月に可決した。そのため、町側は候補地の再考を余儀なくされていた。

 町教育総務課は整備費について「以前の予定地は斜面だったが、今回は隣接する農地造成と一体的に整備し、平地に建てることでコストを抑制できた」としている。

 5日に開かれた定例会見で、山梨崇仁町長は「おいしく、安全で栄養のある給食を早期に実現したい」と説明した。町教委は夏ごろ、保護者への説明会を開くとしている。

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