石木ダム、IR促進要望 佐世保市が長崎県に29項目

中村知事(左)に要望書を手渡す朝長市長=県庁

 佐世保市は6日、県と同市が東彼川棚町に計画している石木ダムの建設やカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致、国道205号の整備促進など29項目の施策を県に要望した。
 石木ダム建設事業は、県収用委員会が反対地権者13世帯の宅地を含む未買収地約12万平方メートルの明け渡しを求める裁決を出し、全用地が収用可能となった。同市は年々渇水のリスクが高まり、水の安定供給は最低限の基盤として「確実な事業の進捗(しんちょく)を図ってほしい」と求めた。
 IRは、県市一体となった取り組みの促進、周辺交通アクセスの改善を要望。国道205号は、針尾バイパスの早期完成、佐世保市-東彼杵町(東彼杵道路)の計画段階評価への早期着手を求めた。
 朝長則男市長から要望書を受け取った中村法道知事は、石木ダムについて「治水対策、水源不足対策として必要不可欠。住民の安心安全のため早期に完成させる必要がある。地権者に協力してもらえるようさらにお願いする」と述べた。

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