核廃絶の輪 広がり期待 NPT準備委、活動報告 ナガサキ・ユース代表団

ニューヨークでの活動を報告するナガサキ・ユース代表団の学生ら=長崎大文教キャンパス

 4月29日から5月10日まで米ニューヨークの国連本部で開かれた2020年核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会に参加した学生ら「ナガサキ・ユース代表団」の報告会が5日、長崎市の長崎大文教キャンパスであった。メンバーは核兵器廃絶に向けた活動の輪が世界に広がることへの期待などを語った。
 代表団は県、長崎市、長崎大が人材育成に向け毎年選考し、今年のメンバーは長崎大の学生ら9人。準備委の傍聴や各国政府関係者との意見交換、現地児童への平和教育などをした。
 報告会には約100人が参加。代表団の高見すなおさん=多文化社会学部2年=は、準備委で核軍縮を巡り核保有国と非保有国が対立した一方「日本の立場はあいまいで存在感も薄かった」と感想。中島大輝さん=同4年=は「(高齢化する)被爆者が私たちに残したものを教育を通して伝えることが重要」と語った。
 中山穂香さん=歯学部2年=は、現地学生との意見交換を通して「アメリカにも核兵器をなくすべきだという人はいる」と強調し、各国の若者が会員制交流サイト(SNS)を活用して平和活動が広がることに期待した。

© 株式会社長崎新聞社