THE CONVOY SHOW vol.37「星屑バンプ」開幕早々、話題沸騰! 初日レポート&メンバーコメント到着! 「皆様の喜ぶ顔を想像しながら、舞台の上で生きたいと思います」

レポート

文:三浦真紀 写真:小堺勝巳

とにかくエネルギーの放出が凄まじい。 踊って歌ってタップを踏んで芝居して。 芝居の最中もここまで動かなくても…というぐらい、 肉体をフルに使って表現し、 血の通った言葉を魂を込めて言う。 オモシロだって全力投球。 出だしから、 客席は興奮と笑いの渦に巻き込まれた。 こう書くとひどく熱苦しいんじゃないか? と思われるだろうが、 そこはTHE CONVOYらしい、 程よい抜け感が効いている。 熱くてもどこかフワッと軽くて優しい。 誰にでも伝わる言葉で、 きちんと届ける。 それは作・演出を手掛けた今村ねずみ独自のセンスが大きいに違いない。

物語はデパートの屋上で、 着ぐるみショーに出ている中年男性3人「東京シャイニングブラザーズ」と、 戦隊ものヒーロー軍団「ビックバンジェッツ」の若者メンバー4人が出会うところから始まる。 ひょんなことから、 一緒にダンスコンテストを目指すことになる彼ら。 若者たちにとって、 一見うだつが上がらない、 しかし無邪気に着ぐるみショーをしているおじさんたちは謎でしかない。 埋まることのないジェネレーションギャップ。 あんな大人にはなりたくない、 あんな人生はまっぴらゴメンと思っていた若者たちだが、 行動を共にするうちに、 価値観が変わってくる…。

普段の生活で、 こんなに50代と20代の男たち、 それも親子ほど年の差のある他人同士が本気でぶつかり、 火花を散らす場面を見ることはまずないだろう。 反面教師、 同志、 ライバル、 先輩後輩、 友人…。 彼らの関係性は物語が進むにつれ、 様々な様相を見せ始める。 それは、 THE CONVOYという男だけのエンターテイメント集団の軌跡をも表していると言えるだろう。 1986年に結成し、 33年間、 それこそ歌って踊って、 舞台に立ち続けてきた彼ら。 2017年からは若手たちが参加するようになって、 THE CONVOYは確実に新たなフェーズに突入した。 老いも若きも、 なぜ俺たちはこれほどまでに踊り続けるのか、 舞台に立ち続けるのか。 『星屑パンプ』の物語は、 いわばその答えを探し求める冒険だ。

しかし、 ビシッとスーツで決めて歌い踊るTHE CONVOYのカッコ良さと言ったら! 曲もロック、 ラテン、 バラード、 ラップとバラエティ豊か。 おっさん、 なめんなよ! まだまだやるぜ! というベテランたちの心意気と、 それに食らいつく若者チーム。 辛い時は、 星空を見上げて、 あなたたちのことを思い出すよ! 明日を生きる元気、 勇気をもらいました。

「星屑バンプ」は今回で3度目の上演になりますが、 出演者も変わり、 また新たな「星屑バンプ」が生まれました。 ここ数年間で、 コンボイショウを一緒に作っていく若者メンバーも増え、 コンボイショウを支え続けてくれているオリジナルメンバーもいます。 その両チームが織りなす今作こそ、 まさにコンボイショウの今の生き様がよく見えるステージだと思います。
これまでの公演を観てくださった方は、 これまでの「星屑バンプ」と見比べるもよし、 初めてご覧になる方は、 これぞコンボイショウというステージを楽しんでいただければ幸いです。 劇場でお待ちしております!
今回で再再演ですが、 演じている本人達は初演と変わらない気持ちです。 大好きな作品なので、 また出来ることになり、 飛び上るほど嬉しかったです。 星屑バンプという作品に出会え、 とても幸せに思っております。 無条件に楽しい作品になっているので、 老若男女問わず1人でも多くの方に観て頂きたいです。
20年以上THE CONVOYのメンバーとして活動していきましたが、 これほど初心に返って、 一から作り上げて、 自分を見つめ直して誠実に作品を落とし込んで作品をトライするのは初めて。 それくらいTHE CONVOYの歴史を背負って自分なりにトライしないといけない作品です。 今持っているトクナガクニハルという素材を最大限に活かして、 皆様の喜ぶ顔を想像しながら、 舞台の上で生きたいと思います。

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