BCリーグ武蔵、12日に南三陸町で主催試合 震災復興イベントで茨城と対戦

BC武蔵・角晃多監督兼ゼネラルマネージャー【写真:細野能功】

角盈男氏の次男・角晃多監督兼GMが会社に提案「毎年恒例に」

 ルートインBCリーグ武蔵は12日、南三陸町(平成森しおかぜ球場)で初めての主催試合を行い、東日本大震災復興イベントで茨城と対戦する。巨人、日本ハム、ヤクルトで通算99セーブをマークして最優秀救援投手のタイトルも獲得し、ヤクルト、巨人でコーチも歴任した角盈男氏の次男で元ロッテの武蔵・角晃多監督兼ゼネラルマネージャーが、会社に提案して実現させた。

 チームは前期も残りわずかになり、下位に低迷しているが、8日の栃木戦で小山を訪れた同監督は「BCリーグの目的は、地域に野球人口を増やすこと。裾野を広げることだと思っている。毎年恒例にして、地元の人に楽しみを増やしたい」と、大震災で大きな被害を受けた南三陸町を元気づけたいと意気込んだ。楽天出身の片山博視ヘッドコーチの橋渡しで、当日は仙台出身のサンドウィッチマンも駆けつけ、独立リーグに新風を吹き込むことになった。

 チームは1日から楽天の育成・下妻貴寛捕手、野元浩輝投手を派遣で受け入れた。「同じグラウンドで野球をすることで、NPBを肌感覚で味わってもらえる。楽天も3軍がなくなっているので、試合機会を与えられるし、こちらが選手に言っているチェックポイントを当たり前にやってくれる」と派遣効果も期待した。父親の角氏は東京恵比寿で昭和歌謡のレトロなバー「M129」を経営し、野球界から離れているが「コーチ、監督は、マメにやらないと成り立たない。コミュニケーションが大事」のアドバイスを胸に刻んでいる。(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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