江弘毅・青木雅幸(140B(イチヨンマルビー))- 異例のスピード出版『緊急検証 大阪市がなくなる』

注:このインタビューは5/17収録の模様です。現在の大阪の情勢と合わせてお読みください。

なぜ、急遽出版が決まったのか…?

──今回、急遽出版が決まった経緯をお聞きしたいです。

江:ある会議中に、Facebookに書いてある吉富さんのコラムを見てたんですよ。なんの気なしに見てたんですけど、「これはごっついこと書いてるなぁ」と思って。ボリュームもあって読み応えも凄かったので、すぐに吉富さんに、「これ速攻で本にする気ないでしょうか?」と連絡を入れたんです。そしたら吉富さんは、「こんなん本になるんでしょうか?」って言ってたんですけど、「いけますよ。」と。もう装丁のイメージも一緒に送ったんですよ。(※ここにサブ3の写真をいれてください)

──江さんの方からメッセージを送ったんですね。

江:そしたら良い反応が返ってきて、10回分までは原稿にまとめてあると。これは吉富さんのエンジンかかったなと思って、すぐに取りかかりました。

──実際にはどれくらいの期間の話しなんでしょうか。

江:4月10日にメッセージを送ったんですよ。大阪市長選挙の3日後かな。そしたら2日後の4月12日には、もう13回分の原稿も送られてきたので、そのままFacebookのメッセンジャーのやり取りで押し通しました。

──出版ってそんなに早く決まるものなんですか?

江:いや、これはまれな話ですよ。ゴールデンウィークまでに原稿をあげて、松本創さんと対談もしようと。僕が勝手に決めたんですけど、「いいですね。」と言ってくれました。やっぱり週刊誌もやっている記者なので仕事がすごく早いんですよ。

──ものすごいスピード感ですね。

江:対談も4月27日にやりましたし、スピード感はすごかったですね。そんなに分厚い本ではないですが、編集していても面白かったですよ。

──その辺りの編集作業はスムーズに進んだのですか?

江:奇跡的に、台割り(冊子のどのページにどういった内容が入るのかなどを設計する作業)を作らずに出来上がったんですよ。もらった原稿だけで考えても、20ページくらいはあまるなぁ…と思ってたんですけど、インタビューが上がってきて、目次など流し込んでいったらドンピシャだったんです。感覚でやって、たまたまですね。だから、1ページも無駄なページは作ってないです。

──吉富さんのFacebookを見る前から、維新の会についての本は出そうと思ってたんですか?

江:いや、そういうわけでは無いんですけど、以前から維新の会に対する違和感は感じていたというのはありますね。

──普段されている編集内容とは少し異なりますよね。

江:僕は普段、食べ物とか大阪の街のことに関する仕事が多いので、あんまり政治のことは詳しくなかったんですけど、これに関してはいろいろ調べました。大阪都構想の嘘とか、ちょっと許されへんくらい酷いなとは思っていたので。

──青木さんは、この本の出版のことを聞いてどう思いました?

青木:僕はもともと興味があるネタで、とにかく大阪クロス選挙と統一地方選挙で自民などのボロ負けっぷり、維新のボロ勝ちっぷりも見て、「えらいこっちゃなぁ」と思ったので、文字に残しておかないと…と思っていました。ちゃんと取材をして書いている人のものを形にして残すのが、出版をやっている者の使命だと思っているので。これは良い機会だと思いましたね。

──青木さんにとっても、ちょうど良いタイミングだったんですね。

青木:でも、とにかく時間がなかったので、やれることから仕込んでいこうと。

──うちのイベントも2,3日で決まりましたもんね。

青木:6月25日はタイミング的にもすごく良いなぁと思いました。堺市長選挙(6/9)が終わってからの方が、お客さんの聞きたいことも増えているでしょう。

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──またこの先、大阪都構想や万博でのカジノ誘致とかいろいろありますよね。

青木:そうですよね、お金もかかるし人も動かさないといけない。できるの?って感じですよね。

──我々も考えていかないといけないことだらけですね。

青木:そのあたりも語ってもらいたいなって感じですね。当日はプロ2人に知っていることを聞きたいです。本に書いてないところも含めて、なにが飛び出すのか僕らも楽しみです。

──4年前に住民投票とかもあった上でこうなったということは、またやるんでしょうか?

江:吉富さんはそう言っていたけど、僕らが語るよりそれは本を読んでいただいて…ということで。

──うちも大阪のライブハウスなので、都構想や維新の会のことについてなどは定期的にやっていきたいと思っています。

江:それは、もう是非! お願いしますよ。

──この本も、興味のある人には届きやすいと思うのですが、どうやったら興味を持っていない層の人たちにも届くのでしょうか。

青木:その辺は難しいですよね。カバーやタイトルまわりとかですかね。僕らが書店さんで営業をする時に、こういった本は”政治”の本なので政治の棚になっちゃうんですけど、そこじゃなくて”社会”とか、”ノンフィクション”とかと一緒に並ぶようにリクエストを出したりはしています。政治の話でしょう…?と、手に取りにくくならないような工夫はしています。

──このスタイルでの本の出版というのは異例なんですか?

江:ネットの文章から引っ張ってくるっていうのはよくあって、ブログはそれを前提に書いたりはしていますよね。実際、僕も3冊出してますから割と常套手段です。でも、Facebookで書いてあるものに、プラスαっていう形のはあんまりないんじゃないかなと思いますね。

青木:SNSから本を作ると、スクリーンショットをそのまま載せるとか、SNS仕様になっちゃうと思うので、この形は珍しいんじゃないかなとは思います。

──今回の本で吉富さんと松本さんの対談があると思うんですけど、おふたりは初対面だったんですか?

江:いや、何回もあると思いますよ。でも、改めて人前でっていうのは今回のイベントで初めてなんじゃないですかね。

──イベント当日に出演者のおふたりに期待することはありますか。

江:この本に載っていることから時間もさらに進むじゃないですか。先ほども出たんですけど、堺市長選挙があったり、公明党や渡嘉敷議員がもめているだとか、その辺の話しも聞いてほしいですね。現在進行形で変わっていくと思うので、予想が合っていたかどうかも見物だと思います。

青木:維新がアカンとか自民党がアカンとか言っている間もなく、話題は次のところにいきますからね。少し本のネタバレをすると、公明党が寝返るっていうのは書いているけど、自民党がこんなに早く寝返りそうな感じになるのは吉富さんも思ってなかったみたいですね。また、1ヶ月経ったらちょっと動きがあって、次は参院選の話しも出てくると思うので、その辺の話しも聞けたらなと思います。

──イベント当日は、お客さんからの質問に答えるっていうのもやって欲しいなと思います。個人的には、「大阪都構想はどうしてダメなんですか?」っていうような人たちにも来てほしいです。

青木:是非、多くの人にプロ2人の見解を聞いてほしいですね。

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