西武山川63発? 巨人坂本勇4冠王&燕村上は史上最年少打点王? 今季成績予測

巨人・坂本勇人(左)、西武・山川穂高【写真:Getty Images、荒川祐史】

ヤクルト山田&広島鈴木にトリプルスリーの可能性

 ペナントレースはほぼ4割を消化した。これから佳境に入るが、6月8日時点での打撃成績上位の選手の成績から、今季最終の数字を予想しよう。

 計算式はA+(A÷選手の出場試合数)×(チームの残り試合数) A=現時点での数字だ。なお、打率は算出できない。

【パ・リーグ】

○本塁打
1 山川穂高(西)25本→63本
2 レアード(ロ)17本→43本
2 デスパイネ(ソ)17本→41本
2 ブラッシュ(楽)17本→45本

 西武の山川は2013年、ヤクルトのバレンティンが作った60本のシーズン本塁打記録を抜く可能性がある。量産ペースでは楽天のブラッシュが2位に来ることになる。

○打点
1 山川穂高(西)60打点→151打点
2 ブラッシュ(楽)44打点→117打点
3 レアード(ロ)43打点→108打点

 山川は1950年の松竹・小鶴(161打点)、1999年の横浜R・ローズ(153打点)に次ぐ3人目の150打点超えの期待がかかる。

○盗塁
1 金子侑司(西)23盗塁→58盗塁
2 源田壮亮(西)15盗塁→38盗塁
3 外崎修汰(西)13盗塁→33盗塁

 盗塁数上位は西武勢。金子は近年珍しいハイペース。58盗塁は21世紀以降では6位に相当する。1位は2004年阪神の赤星の64盗塁だ。

○安打
1 秋山翔吾(西)77安打→193安打
2 大田泰示(日)76安打→184安打
3 茂木栄五郎(楽)71安打→177安打

 春にやや不振だった西武・秋山が復活。秋山は2015年にシーズン216安打のNPB記録を樹立しているが、ヤクルト・青木宣親に次ぐ2回目の200安打も十分狙えそうだ。

セ打点王は超熾烈 村上&鈴木&坂本勇が110打点ペース

【セ・リーグ】

○本塁打
1 坂本勇人(巨)21本→54本
2 バティスタ(広)17本→41本
3 鈴木誠也(広)16本→40本

 坂本勇は遊撃手ではNPB史上4人目の本塁打王の期待がかかる。遊撃手の最多本塁打は1985年、中日・宇野勝の41本だが、それをはるかに上回りそうだ。

○打点
1 村上宗隆(ヤ)46打点→110打点
2 鈴木誠也(広)44打点→110打点
3 坂本勇人(巨)43打点→110打点

 3人が同じ数字で並んだ。今年19歳のヤクルト、村上が打点王になれば、1953年、西鉄の中西太の20歳を上回る史上最年少記録となる。坂本勇が打点王になれば、遊撃手としては史上3人目。

○盗塁
1 山田哲人(ヤ)16盗塁→39盗塁
1 大島洋平(中)16盗塁→40盗塁
1 近本光司(神)16盗塁→39盗塁

 ヤクルト・山田哲が4度目の「トリプルスリー」の可能性がある。山田哲は現時点では打率が.281だが、実力者だけにここから上げる可能性が高い。広島の鈴木は11盗塁。このペースなら最終28盗塁。鈴木にも「トリプルスリー」の可能性がある。

○安打
1 坂本勇人(巨)73安打→186安打
1 近本光司(神)73安打→176安打
3 高橋周平(中)72安打→181安打

 坂本勇がこの分野でも1位。坂本勇には今季3冠王と最多安打の4冠の可能性がある。

 シーズン中の「このままいけば○○ペース」という予測は、記録マニアの楽しみの1つだ。「捕らぬ狸の皮算用」ではあるが、最終的にはどんな数字になっているだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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