「大麻は欧米コンテンツ」 若者が憧れる理由 強い仲間意識、13歳で手を出す子も

©株式会社沖縄タイムス社

押収された大麻

■大麻汚染 10代に広がる薬物(中)

 「吸うとハイになって、その後リラックスした気分になって。初めての感覚だった」。沖縄本島中部に住む30代男性は19歳の頃、アルバイト先の先輩から勧められて大麻を吸ったことがある。最初の頃はリスクを感じることもなく、違法行為の罪悪感もなかった。

 「テレビとかで見るようなろれつが回らなくなったり、意味不明な言動をしたりすることもなかったから…」。だが、しばらく使い続けるうちに倦怠(けんたい)感や嘔吐(おうと)の症状が出たため、大麻を絶った。大麻を介した人間関係はトラブルだらけだった。「コミュニティーに入ったら巻き込まれることを覚悟した方がいい」と警告する。

 若者が大麻に手を出す理由は「単なる好奇心」だといい、自身も好きな洋楽ジャンルの影響があったと振り返る。若者に広がる背景についてはこう推察する。「大麻は欧米コンテンツの一つとして身近に取り上げられている。ドラマや音楽シーンの影響が強いはず」

 本島南部の20代男性はヒップホップ系の音楽が流れるバーで大麻を吸う若者を見て「たばこの延長線で吸っているような感覚」に思えたという。「音楽シーンで人気の有名人がキメた(吸った)後に、SNSに投稿するのを見て憧れる若者は多い」

 県警のまとめによると、2018年に大麻取締法違反で摘発された人は81人。過去5年間で最多、14年に比べ2倍に増えた。10~20代が6割近くを占めた。

 子どもたちから相談を受けている日本こども未来支援機構の武藤杜夫代表は、大麻使用の低年齢化に警鐘を鳴らす。「中には13~14歳で手を出してしまう子もいる。ここ1~2年で大麻を使用する若者が多くなった印象だ」。背景には大麻市場の広がりがあるという。

 インターネット情報の影響もある。大麻が合法な国があること、大麻は合法と訴える人たちの投稿を少年たちは真に受けるという。武藤さんは「危険性の意識が低い」と指摘する。

 さらに大麻が急速に広がる背景に、若者の強い仲間意識があるとして「友達が吸っているから、勧められたから、というのがほとんど」と集団心理を説明した。

>> 大麻汚染 10代に広がる薬物(上)に戻る