第71回県高総体・総評 体現した「懸ける思い」 学校の一体感が力に

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バスケットボール女子で4年ぶりに歓喜の瞬間を味わった純心女。第1シードを破って快進撃を披露した=佐世保市体育文化館

 「いざ行かん 新たな時代の頂点へ」をスローガンにした第71回県高校総合体育大会は7日、32競技(駅伝は11月6日)の全日程を終了した。各競技で令和最初の熱戦ドラマを繰り広げた88校、約1万1100人の高校生アスリートたち。さまざまな感動で彩られた8日間を振り返る。

■熱戦相次ぐ

 団体や総合優勝校が手にする男女計53本の優勝旗(参加1校の競技はなし)は26校が獲得。このうち、島原、大村工、瓊浦が最多の4本を勝ち取り、長崎日大、大村、九州文化学園、諫早商、長崎北、長崎北陽台が3本で続いた。
 24年連続優勝を飾った相撲の諫早農を筆頭に、7割近くの競技種別が連覇を達成した。一方、初優勝は弓道女子の海星1校。フェンシング男子の諫早商が44年ぶり、陸上男子の長崎日大が25年ぶりと、四半世紀以上を経ての復活Vもあった。
 連覇を守るか、頂点に返り咲くか-。柔道男子や新体操など、ライバル同士の意地がぶつかった接戦もあれば、ソフトテニス男子、バスケットボール女子、サッカー男子、剣道男子などは見応えのある混戦となった。
 このうち、バスケットボール女子の純心女は、2勝同士で迎えた長崎西との決勝リーグ最終戦を延長の末に制して4年ぶりにV奪回。最後まで諦めず、練習で磨いてきた「走力」というチームの強みを出し切って全国切符をつかんだ。対する長崎西も、追う展開から第4クオーター終盤で追いついて延長に持ち込んだ。この大会に懸ける高校生の強い思いが表れた熱戦を見せてくれた。

■一つになる

 バスケットボール女子の優勝が決まったころ。陸上会場では閉会式が行われ、女子総合V3を果たした純心女のメンバーが記念の集合写真を撮影していた。そこに入ってきたバスケット部優勝のニュース。すると、陸上部の選手たちが大歓声を上げ、涙を流しながら仲間の勝利を喜んだ。
 部活が違っても、その喜びを自分のことのように分かち合える生徒の結び付きに、学校の一体感を感じた。彼女たちは学校生活を通して、互いが努力を重ねる姿を見てきたのだろう。それぞれの活躍は次のステージへの原動力になるはずだ。
 また、学校の仲間が会場で応援してくれる県高総体は「いつも以上の力がわく」と選手たちは口をそろえる。この応援の力を、可能な限りインターハイでも活用できないだろうか。過去のインターハイでは実際に、九州文化学園のバレーボール部とテニス部が互いの試合会場を訪れて応援し合っていた。
 県高総体は学校単位だが、インターハイは県単位で「一つのチーム」でもある。もしも近い期日、会場で県勢の試合があるならば、立ち寄って同じ県の仲間たちに声援を送ってみてはどうだろう。他競技から学ぶ部分も多く、互いの活躍を刺激に切磋琢磨(せっさたくま)できれば、県全体のさらなる飛躍につながるかもしれない。
 今年のインターハイは7月25日から、鹿児島、熊本、宮崎、沖縄の南部九州4県で開かれる。例年より比較的、長崎からアクセスしやすい会場も多い。できるだけたくさんの応援で県代表の高校生を後押ししてほしい。

団体、総合上位入賞校