イチロー氏の伝説レーザーは外野送球で「史上最高の1つ」 MLB公式がアンケート

現在はマリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】

MLB公式ツイッターがアンケート実施「どの外野送球が史上最高?」

 今年3月21日のアスレチックス戦(東京ドーム)を最後に現役を引退したイチロー氏。現在、マリナーズの球団付特別補佐兼インストラクターを務める“レジェンド”の名場面は数え上がればキリがないが、メジャー移籍後の最高のシーンとしてルーキーイヤーの「レーザービーム」送球を挙げる人も多いのではないだろうか。MLB公式ツイッターは現在、史上最高の「外野送球」を決めるアンケートを実際の動画付きで行っており、イチロー氏の伝説の補殺も当然、4つの候補に入っている。

 アンケートに登場するのは、イチロー氏、ブラディミール・ゲレーロ氏、現役のヨエニス・セスペデス外野手(メッツ)、ラモン・ラウレアーノ外野手(アスレチックス)の送球。イチロー以外の3人は“鉄砲肩”の持ち主として知られている。

 イチロー氏が今も語り継がれる「レーザービーム」送球を繰り出したのは18年前。2001年4月11日のアスレチックス戦だった。同4月2日にメジャーデビューしたばかりのイチロー氏が、8回1死一塁の場面でライト前へのヒットを捕球。そして、素早く三塁へ送球した。ボールは低い軌道のまま勢いを失わず、ノーバウンドで三塁手デビッド・ベルのグラブに到達。一塁から三塁を目指したテレンス・ロングはあえなくアウトとなった。

 その瞬間、実況は「ゴロとなり、ライトへのヒットです。三塁にテレンス・ロングが向かいます。イチローの送球……美しい送球、彼がアウトにしました! なんということでしょう! イチローからレーザービームのストライクです!」と絶叫。「レーザービーム」はイチロー氏の代名詞にもなった。

 MLB公式ツイッターが「どの外野送球が史上最高?」と投稿したアンケートでは、このイチロー氏のプレーが真っ先に登場。さらに、ゲレーロ氏が右中間から本塁へ投じたプレー、セスペデスが左翼フェンス付近から本塁に投じたプレー、そしてラウレアーノが左中間最深部から一塁へ投じたプレーが登場。イチロー氏以外の3つは“地肩”の強さを生かし、驚異的な距離をノーバウンドで投げ込んでいる。

 現在もアンケートは継続中だが、イチロー氏は29%で1位。2位がセスペデスの28%、3位がラウレアーノの24%、4位はゲレーロ氏の19%となっている。コメント欄には、ファンから様々なコメントがついた。

「ラモン“レーザー”ラウレアーノ。間違いない!」
「マジ? リック・アンキールが入っていないのか?」
「断トツでロベルト・クレメンテ」
「イチローの送球はデビューイヤーだったこともあり、最も象徴的な送球」
「あのイチローの送球は史上最高の1つ。今でも素晴らしい」
「イチローとブラッドの2人だけが低い軌道の送球」

 4つの候補に入っていない送球を挙げる声もある中、「ツヨシ・シンジョウはメジャーでプレーしていた時に何度か素晴らしい送球をしていた」と新庄剛志氏の強肩ぶりを称えるファンもいた。イチロー氏の伝説の「レーザービーム」がこのまま「史上最高の外野送球」に輝くのか、注目が集まる。(Full-Count編集部)

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