「イカのおすし」で声掛け撃退 寸劇交え園児に指導

大浦署員が扮した不審者の男(中央)を、通報を受けた警察官が取り押さえる=長崎市、ダイヤランド保育園

 大浦署は7日、長崎市ダイヤランド1丁目のダイヤランド保育園(伊東角子園長)で、声掛け事案の対処方法について、寸劇を交えて園児に指導した。
 2~6歳までの園児たちと職員、署員ら計約90人が参加した。先月、川崎市で登校中の小学生らが殺傷される事件が発生。県内でも大村市や佐世保市で女児への強制わいせつ事件や、連れ去り未遂事件が続いて起きていることから、子どもを犯罪から守ろうと実施した。
 寸劇は、署員が扮(ふん)した園児に不審者が声を掛け、連れ去ろうとする設定。園児の「助けて」という叫び声に気付いた通行人が110番通報し、駆け付けた警察官が不審者を取り押さえた。
 署員は「いかない」「乗らない」「大声で叫ぶ」「すぐに逃げる」「知らせる」の頭文字を取り、「“イカのおすし”と覚えてください」と呼び掛けた。
 寸劇後は、職員を対象とした防犯講話があった。同署によると、昨年1年間で管内における声掛け事案の発生は21件(前年比同)。
 柿野心花(ここか)ちゃん(5)は「(寸劇は)面白かった。(イカのおすしは)これからお友達とも話していきます」と話した。

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