【気象コラム】梅雨入り・梅雨明けの発表は変わることがある

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 6月11日は、「入梅(にゅうばい)」。江戸時代に設けられた雑節のひとつで、暦の上での梅雨入りです。今年2019年は、6月7日に関東甲信など、本州でも梅雨入りの発表がありました。 

2019年6月7日(金)14時の雲の様子

 気象庁は、梅雨入り、梅雨明けを、まず速報値として発表しています。後日、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行い、確定値を発表します。

  2017年は梅雨入りが、後日、大きく変更された地方がありました。

 この年、6月6日は、九州付近に湿った空気が流れ込み、7日は、大陸から九州に前線が延びてきました。8日は寒冷前線が本州を通過。広く雨が降り、九州で6日、四国、中国から関東甲信で7日に、梅雨入りの発表がありました。ところが、8日ごろから、前線は本州の南に、本州から離れて停滞するようになります。九州北部から東海では前線の影響を受けることが少なくなりました。

 梅雨入りの確定値は、九州北部から近畿で6月20日ごろ、東海で21日ごろと、発表されています。

  同年、東北では梅雨が明けずに、季節は秋へと進みました。

 7月末に日本の北にオホーツク海高気圧が発生。8月2日、東北では晴れ間が広がり、梅雨明けの発表がありました。いよいよ盛夏と思いきや、翌日3日には、オホーツク海高気圧の縁をまわって、東北付近に東の海上から湿った空気が流れ込みました。このため、東北の太平洋側は、雲に覆われてしまいました。その後も、湿った空気が流れ込みやすい状態が続きます。8月中旬ごろからは、東北付近を前線や低気圧が通過することが多くなり、日本海側も、晴れる日が少なくなりました。

 8月の月間日照時間は仙台で57.1時間と、8月として過去最少となりました。

 梅雨明けの確定値は、東北南部と東北北部で特定しない、と発表されています。

  梅雨入りの発表の後に、晴れる日が続いたり、梅雨明けの発表の後に曇りや雨の日が続いたりすることは珍しいことではありません。この時期は、予報が難しいことが多いのです。

  夏の終わりにかけては、天気予報を、こまめにチェックすることをお勧めします。

 (気象予報士・白石圭子)