「ライダイハンための正義」が性暴力被害者に敬意を表する歴史的な像を除幕

「ライダイハンための正義」が性暴力被害者に敬意を表する歴史的な像を除幕

AsiaNet 79174(1057)

【ロンドン2019年6月12日PR Newswire=共同通信JBN】
*ノーベル平和賞受賞者ナディア・ムラド氏などのVIPゲストが主役に

Justice for Lai Dai Han(JLDH)(ライダイハンのための正義)は6月12日、ウエストミンスター近くのチャーチハウスで、ノーベル平和賞受賞者のナディア・ムラド氏とその他の著名な国会議員の来賓とともに一堂に会し、ライダイハンを含めたすべての性暴力被害者に敬意を表する像を除幕した。国会議員の来賓には、ベトナム超党派議員グループ会長のウエイン・デービッド議員や、紛争での性的暴力防止のための超党派議員グループ共同会長の、ウィンターボーン女性男爵のニコルソン議員が含まれている。

2019年1月16日の英議会開会の数カ月後に行われた今日の歴史的なイベントは、世界の紛争における性暴力が広範囲にわたっていることへの認識を高めるためのシリーズ第2弾だ。

ライダイハンはベトナム戦争中に戦時のレイプまたは性的虐待の結果生まれた韓国人とベトナム人双方の血を受け継ぐ何千人もの子どもたちだ。JLDHは彼らと、戦争中に韓国軍兵士にレイプないし性的暴行を受けたとされる母親たちを代表している。母親たちのうち800人は現在も生存している。レイプされたと主張する女性たちの中には当時12歳ないし13歳の若さだった人もいる。

レベッカ・ホーキンス氏がデザインした「母と子」像は、世界中のすべての性的暴力の被害者にとり希望の光となるだろう。この像はその枝が人々の体を包み込んで抜け出せなくするベトナム原産の植物、絞め殺しの木(Strangler Fig tree)によって、異なった根に閉じ込められた母親と子どもを描いている。除幕式の後、この像はロンドン中心部に野外展示物として設置されるまでオックスフォード・サーカス近くのハワード・ストリート10番地のギャラリーに展示される。

ライダイハンのコミュニティーのメンバー数人が10日、英国首相公邸に書簡を手渡した。この書簡は、国連人権理事会(UNHRC)の主導によるベトナム戦争中に韓国軍兵士にレイプされた数千人の女性に何が起きたのかを独立調査するための要請を英国政府が公式に支持するよう要請している。そのプロセスの一環としてライダイハンのコミュニティーのメンバー50人が、韓国兵士らのデータベースと比較されることになるDNAサンプルを提供すると申し入れた。

2018年ノーベル平和賞受賞者のナディア・ムラド氏は「本日のイベントは、認識と正義を求める性暴力被害者であるベトナム人の現状を認識させることを助ける。私は世界中のすべての性暴力被害者のために立ち上がることを誇りに思う」と述べた。

ライト・オノラブル(Rt. Hon.)のジャック・ストロー氏は「今日、除幕された像は、韓国人による戦時の性的暴力の被害者である女性と子どもたちの名前と顔を一致させる。われわれは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)による、韓国人兵士のベトナム人女性へのレイプに関する独立調査を必要としている。われわれはすべての性的暴力の被害者にコミットし、支援し続けることを誇示しなければならない」と述べた。

彫刻家のレベッカ・ホーキンス氏は「私はこの像がこの重要な運動の認識を高め、女性と子どもたちに彼らが必要とする正義と決着を与えることを望む。この運動の一部となり、これらの勇敢で勇気ある女性たちと会うことは生涯にわたる名誉であり、私はすべての人々に彼らの話を聞いてほしいと思う」と述べた。

▽ライダイハンについて
「ライダイハン」とはベトナム戦争で韓国軍兵士に性的暴行を受けたとされるベトナム人女性の何万人もの子どもたちのこと。1964年から1973年の間に、約32万人の韓国軍兵士がベトナムに展開し、米国と共に戦った。

ライダイハンのための正義はこうした被害者とその子どもたちに発言力を与え、韓国が大規模なレイプと性的暴力の申し立てを認め、調査するためのキャンペーンを行う。

ライダイハンのための正義は政策立案者、作家、アーティストと協力し、ライダイハンとその家族のための募金活動とともに、この不正義が最終的に認識されるよう取り組んでいる。

われわれの取り組みは、世間の認識を高め、政治的指導者やコミュニティーの指導者が性的暴力の被害者と関わり合い、彼らの苦しみを直接理解し、ライダイハンの現状を永遠に思い出させるものとしてパブリックアートを創造しようと務めている。

www.laidaihanjustice.org

ソース:Justice for Lai Dai Han(JLDH)