守口市男女共同参画ニュース Harmony第4号(1)

大阪府守口市 広報もりぐち令和元年6月号 No.1473

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「男女共同参画」は、これまで女性の社会進出のみに焦点が当てられがちでしたが、男性の家庭参画が進むことも大切な課題です「。夫が外で働き、妻は家庭を守るべき」という固定的性別役割分担意識を変えていくことが、男女共同参画社会の実現に近づくことになります。今回は、パナソニック株式会社で課長をしながら、育児休業を取得したY・Sさんに話を聞きました。

Y・Sさん:パナソニック株式会社要素技術開発センター課長。妻の半年の育児休業後、半年の育児休業を取得

▼なぜ育児休業を取ろうと思ったのですか
子どもが保育所に入れなかったことと、しっかりと子どもと向き合った時間を過ごすことで、人生の満足感が得られると思ったからです。

▼不安や課題はありましたか
管理職で育児休業を取ることで、どう仕事に影響がでるかが心配でしたが、職場のメンバーや上司に大いに助けてもらいました。海外の仕事先の関係者からは、「家族ファーストは当然」と、励ましのメッセージをもらえました。

▼新しく発見したことはありましたか
別の人生を歩んでいるような感覚でした。街の見え方、関心事も子育て視点に変わりました。ベビーカーでも通れるスロープやエレベーターの設置など、社会インフラの整備に助けられたと感じることが多くありました。

▼難しさを感じたことは
子育ては、思うように進まないことが多くあることでした。会社の仕事は予定を立て、それに沿って進めることができます。しかし、子育ては子どもの気分によって、予定が変わっていくことが多くあります。仕事は人を相手にしていますが、『バカの壁』の著者の養老孟司(ようろうたけし)先生は「子育ては自然を相手にしているようなもの」というふうにおっしゃっており、まさにそのとおりだと思いました。自然をコントロールするのは無理ですから、自然と真摯(しんし)に向き合っていこうと思うようになりました。

▼子育て支援は十分にありましたか
会社からは、育児休業制度をはじめ、さまさざまな福利厚生や支援をしてもらいました。先日も、育児休業復帰前セミナーに参加させてもらいました。復帰後の生活を具体的にイメージしたかったのと、利用できる社会制度や社外サービスの情報を知りたかったからです。セミナーでは、日々の段取りだけではなく、「子どもと日々どうコミュニケーションをとるかを考える」大切さを痛感しました。
また、行政からは医療費補助などの子育て支援もあり、子育ては夫婦だけではなく社会全体でやっていることがわかりました。

▼家事はどうですか
家事は、もともと半分ずつしていたのですが、子どもを見ながらだとなかなか思うようにいかないこともあります。自分たちの食事などは、食材宅配サービスなどを使い効率的にすることもあります。

▼パートナーからは
妻からは感謝してもらっています。それでも、子育ては半分ずつとはなりません。妻のウエイトは大きいですね。やってみて実感することは、子どもをお風呂に入れることだけでも一人では大変で、二人で協力してやった方が楽なことがよく分かり、妻の育児休業中には分かっていても、十分にできなかったことを反省しています。

▼今後の仕事にいかされることはありそうですか
育児休業中は、サラリーマン生活だけでは想像もできなかった生活体験ができました。お客様のニーズを考えるための貴重な経験になると思います。

▼これから社会にむけて、何か発信したい思いはありますか
いろいろな生き方があっていいと思います。私の育児休業もひとつの事例で、いろいろな働き方を認め合い、尊重される社会があるべき姿だと考えます。
一人一人が自分の望む生き方に向け、気後れせずに行動していってほしいと思います。そうすることで、誰もが気張らず、自身の望む生き方ができる世の中が実現するのではないでしょうか。

▽子育て期にある男性の家事・育児時間6歳未満の子どもを持つ夫婦の1日あたり家事・育児関連時間の国際比較

内閣府・男女共同参画推進連携会議「ひとりひとりが幸せな社会のために」平成30年版データより
【備考】
1.総務省「社会生活基本調査」(平成28年)、Bureau of Labor Statistics of the U.S.“American Time Use Survey”(2016)およびEurostat “How Europeans Spend Their Time Everyday Life of Women and Men”(2004)より作成。
2.日本の値は「、夫婦と子供の世帯」に限定した夫と妻の1日当たりの「家事」、「介護・看護」、「育児」および「買い物」の合計時間(週全体平均)。