これらのアイテムが無いと乗務できない!?中東系CAのカバンの中身

CAには「必携品」がある

パソコンがないと仕事ができない。会社のIDがないと会社に入れない。

仕事をするうえで忘れてはいけないアイテムは誰にでもあるはず。

CAにも「必携品」が存在します。

ただ、CAの場合、忘れてしまうと乗務できない、つまり冗談じゃなく仕事できないという大切なアイテムがいくつもあります。しかもそれは会社によって違う場合も。

今回は、中東系CAが必ず持ち歩くカバンの中身についてお話します。

 

絶対に忘れちゃダメ!パスポート

国際線に乗務するCAには、何がなくても欠かせないのがパスポート。

けれど、このパスポート、実は出番はほとんどありません。

入国手続きには、乗務員用の特別なカードをもらったり、あらかじめ空港にあるリストにサインをするだけだったりと、通常の入国手続きのようにパスポートを見せたり、スタンプを押してもらうことはほとんどないのです。

ビザが必要な場合があり、その際はパスポートに貼られているビザを提示し、スタンプをもらう場合もあります。

だからと言って、絶対に忘れてはいけないのパスポート。

もし忘れたらその日は乗務できず帰宅することになります。

 

パスポートよりさらに重要な扱い!?IDカード

入国手続きには、パスポートよりIDカードを見せることが多いほど重要です。

筆者の勤めていた会社では、出退勤はコンピュータにIDをかざして管理していました。

社内や空港内では、顔写真が見えるように身につけて携帯することが決められていました。

 

乗務できる飛行機のライセンス

飛行機に乗るには、車と同じように免許証=ライセンスが必要です。

それぞれの機種ごとに必要で、会社によって異なりますが、ライセンスの更新は数年に1回。

筆記と実技の試験を合格しないと手に入れられないライセンスです。

 

メディカル証明書

乗務するのに問題なく健康であることを証明するメディカル証明書。

メディカル証明書は、一般の健康診断より詳細に検査され、期限内のものを必ず持ち歩かなければなりません。

背骨が曲がっていないか、聴力や視力に問題がないか、HIVに感染していないかなど、入社時に詳しく検査されますが、それを維持し続けなければ乗務できません。

 

予防接種証明書

必要な予防接種を済ませていることを証明する予防接種証明書。

主にアフリカや中南米になりますが、予防接種証明書がないと入国できない国があります。

国によって必要な予防接種の種類は異なり、筆者は、入社時に10種類近い予防接種を受けさせられました。

 

マニュアル

筆者が現役でフライトしていた頃は、百科事典のようなマニュアルを3冊、毎フライト持ち歩かなければなりませんでした。

それだけで機内持ち込みのスーツケースがいっぱいに!

最近は電子化され、タブレットで管理できるようでとても軽くなったようです。

マニュアルは携帯していますが、もちろん全て覚えておかなければなりません。

頻繁に更新されるので、一番新しいものを常に頭の中に入れておく必要もあります。

フライト前に行われる、客室乗務員同士の顔合わせミーティグとなるブリーフィングでは、口頭で安全確認のテストと救急救命のテストを毎回行います。

その時に、最新の答えが答えられないと、乗務できないことも。

 

エプロンと機内用の靴

筆者の働いていた航空会社では、機内ではジャケットを脱ぎエプロンを着用します。

その時に足元もヒールの低いパンプスに履き替え、お客さまにお食事のサービスをします。

なので、これを忘れてしまっては、サービスができません。

エプロンはしわになってしまうので、フライト直前に、洗いたての清潔なものを鞄に入れています。

 

フライト前日は忘れずに持ち物チェック

CAは一度のフライトにこれだけの持ち物を忘れずに持って行く必要があります。

しかも、そのうちのほとんどが「なかったら乗務できないもの」ばかり。

毎回のフライト準備は緊張感を持って行われていることが伝わるのではないでしょうか。

 

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