吉田輝も好発進 ダル、斎藤佑、大谷、清宮…日ハムドラ1のデビューを振り返る

日本ハム・吉田輝星【写真:石川加奈子】

「話題のドラ1」が多い日本ハム、デビュー戦の結果は…

 日本ハムのドラフト1位ルーキー吉田輝星が、6月12日の広島戦で5回を投げ4被安打を許したが4奪三振2与四球、自責点1でプロ初登板初勝利を挙げた。近年の日本ハムには、人気、実力ともに群を抜く「話題のドラ1」が入団することが多い。彼らのデビュー戦を振り返ろう。

○ダルビッシュ有 2005年

 2004年ドラフト1巡目で日本ハムに。翌2005年、6月15日の札幌ドームでの広島戦で先発。8回まで無失点に抑え、9回に新井貴浩、野村謙二郎に本塁打を打たれたものの、8回0/3を9被安打3奪三振3与四球自責点2でプロ初勝利。初三振は、4回表にグレッグ・ラロッカから奪った。この年は5勝を挙げ、翌年からエースとして活躍。2012年にレンジャーズに移籍。現在はカブス。

○中田翔 2009年

 2007年ドラフト1巡目で日本ハム入団。1年目はファーム暮らしだったが、2年目の2009年5月23日に1軍デビュー。札幌ドームのヤクルト戦で「7番・DH」でスタメン。4打数1安打2三振だった。2回裏の初打席でリッキー・バレットから左前に初安打。この年は36打数10安打0本塁打1打点、打率.278に終わるが、2011年から中軸に座り、打点王2回の活躍。

○斎藤佑樹 2011年

 2006年夏、田中将大擁した駒大苫小牧と決勝で対戦し、延長15回引き分け再試合の熱闘の末に優勝投手となり日本全国に「ハンカチ王子ブーム」が巻き起こる。早大でもエースとして活躍し、2010年ドラフト1位で日本ハム入団。初登板は2011年4月17日、札幌ドームでのロッテ戦。5回6被安打2奪三振無四球、自責点1でプロ初勝利。1回表に先頭打者の岡田幸文から空振り三振を奪っている。日本中が再び湧く。この年6勝するが、これがキャリアハイとなっている。

投手・大谷、打者・大谷のそれぞれの“デビュー戦”は?

○大谷翔平 2013年

 ドラフト前にMLB挑戦を表明するが、日本ハムは2012年ドラフト1位で指名。説得して入団にこぎつける。栗山監督は「二刀流」を提案。打者としては2013年3月29日、西武ドームの西武との開幕戦に「8番・右翼」でデビュー。4打数2安打1打点2三振と活躍。初安打は5回表に岸孝之から打った二塁打。この年、189打数45安打3本塁打20打点、打率.238。高卒打者としては立派な成績を上げる。

 投手としては2013年5月23日、札幌ドームのヤクルト戦で先発。5回6被安打2奪三振3四球、自責点2で勝敗つかず。2回表にウラディミール・バレンティンから空振りで初三振を奪っている。この年、投手として3勝0敗、防御率4.23。大谷は投打ともに能力を発揮し、2015年には最多勝。2016年にはMVPに輝き、昨年からエンゼルスに移籍した。

○有原航平 2015年

 4球団競合指名を経て2014年ドラフト1位で日本ハムに入団。1軍初登板は、2015年5月15日、札幌ドームのオリックス戦。6回4被安打4奪三振2四球自責点2で、初勝利を挙げる。2回表に駿太から空振りで初奪三振。この年は8勝。以後も先発投手として活躍している。

○清宮幸太郎 2018年

 2017年のドラフトでは7球団競合を経てドラフト1位で日本ハムに入団。1軍デビューは、2018年5月2日、札幌ドームの楽天戦。「6番・DH」で先発出場。3打数1安打2三振。初安打は2回裏に岸孝之から二塁打。この年は160打数32安打7本塁打18打点、打率.200。長打力が注目された。今季は故障で出遅れたが、徐々に打棒を発揮しつつある。

 ダルビッシュ有、中田翔、投手・大谷翔平、そして吉田輝星は、いずれも札幌ドームの交流戦でデビューしている。育成に定評のある日本ハム、吉田輝星をどのように育てるだろうか。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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