WEC“ラストレース”に挑むアロンソ「2度目のル・マン制覇よりも王座が重要」。DTM参戦には否定的

 6月15~16日に決勝レースが行われる第87回ル・マン24時間耐久レース。このイベントでWEC世界耐久選手権への参戦に一度ピリオドを打つフェルナンド・アロンソが2度目のル・マン挑戦に向けた意気込みを語った。

 2018/19年のWEC“スーパーシーズン”にTOYOTA GAZOO Racingの一員として参戦しているアロンソ。自身初挑戦となった2018年のル・マン24時間で総合優勝を飾ると、ドライバーズランキングトップでスーパーシーズン最終戦のル・マン24時間へ戻ってきた。

 そんなアロンソはこの第87回ル・マン24時間限りでWECへの参戦を終えることを発表済み。将来的にシリーズへ戻る可能性はあるとしているが、今大会限りで一度WECやル・マン、そしてチームから離れることになる。

 しかし、アロンソは「去年と同じような気持ちでル・マンに来た。大会をリスペクトする気持ちに変化はないし、僕たちを取り巻く状況も変わっていないからね」と心境に大きな変化はないと語った。

「現状、僕たちがもっとも速いマシンに乗っていて、トヨタの2台がトップを争うことになろうだろう」

「僕たちはル・マンそのものと戦うことになると言ってもいい。これまでル・マンというイベントは、トヨタに数多くの試練や不運を与えてきた。去年は2台とも大きなトラブルには見舞われなかったけど、高い集中力を持ってレースを戦う必要がある。あらゆる可能性を想定しなくちゃいけないからね」

「可能な限りミスを少なくしてレースを走り抜き、去年の成功を再現をしたい」

「2度目のル・マン制覇よりも、日曜日にチェッカーを受けて、シリーズチャンピオンになることのほうが僕にとっては重要なんだ。WECで王者に輝くことはル・マンウイナーになることよりも素晴らしいことだと思っているからね」

 2019年シーズン後半、そして2020年の活動については口を閉ざしているアロンソだが、一部で噂されているDTMドイツ・ツーリングカー選手権への参戦には現時点では否定的だと述べた。

「DTMを戦うことは興味深いものだけど、今は参戦するつもりはない」とアロンソ。

「今後、興味が出てくることもあるかもしれないが、例えば2年後にはモータースポーツへの情熱が冷めている可能性だってあるから、どうなるかは分からない」

「今挑戦すべきではないと思って、後回しにしているチャレンジもあるしね。とりあえず、今のところは参戦するつもりはないよ」

アロンソはチームメイトのセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴ともリラックスした表情をみせている

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