香港デモ応援、都内で抗議集会 「自由と民主主義のため」

「これは私たちの自由の問題でもある」と連帯を呼びかける参加者の大学生=13日午後、東京・千代田区の「香港経済貿易代表部」前

 中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めて香港で行われている大規模な抗議デモを応援しようと、東京都内でも13日、若者たちが「香港の自由と民主主義を守る緊急行動」と銘打って集まり、抗議の声を上げた。

 香港の在日大使館に当たる「香港経済貿易代表部」(東京・千代田区)前には約300人が集まり、「香港の自由を守れ」「人権守れ」といったプラカードを手にして「香港がんばれ」を意味する「香港加油」とコールを繰り返した。

 香港で生まれ育った女子留学生(21)は「ニュースを見ていて涙が止まらなかった」と声を詰まらせた。「同世代の若者は本当に無抵抗で抗議している。それに対し政府は暴力で弾圧し、けが人も出ている。共に抗議できないことが悔しい」と足を運んだ。

 香港では同条例案の撤回を求めて9日に103万人(主催者発表)の大規模デモが行われ、緊張状態が続いている。12日には警官隊が催涙弾やゴム弾を発射し、詰めかけた人々を議会周辺から強制排除した。

 抗議集会への参加をツイッターで呼びかけたのは、沖縄・辺野古の新基地建設を巡る県民投票を率いた大学院生の元山仁士郎さん(27)。「自由や民主主義、自治といったものが香港でも沖縄でも壊されようとしている。ひとごとではない」と語った。

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