アクリルの輝き多彩に 大分市の加藤さんが初の個展【大分県】

©有限会社大分合同新聞社

看板用のアクリル板を使って独創的な作品を制作する加藤広美さん=大分市要町のコトブキヤ文具駅南店

 「1枚の板から生まれる多彩な形を見てほしい」。大分市中島西の加藤広美さん(77)は眼鏡のレンズや文具などに用いられるアクリル樹脂に魅せられ、30年にわたって趣味でアート作品を作っている。初の個展を16日まで、市内要町のコトブキヤ文具駅南店で開いている。遊び心あふれる立体作品から、ものづくりの楽しさが伝わってくる。

 あめ色に輝くグランドピアノやギター、花形や曲線にカットした板が連なるオブジェなど、手のひらサイズから高さ約1メートルの大作まで約50点を展示。市美展の入賞作、フクロウをかたどったワイヤアートもある。

 畳1枚分の大きさのアクリル板をミシン鋸(のこ)で切り、さまざまな形に加工する。「アクリルが光を通すときの輝きや影、透明感がいい」とほれ込んでいる。

 福岡県飯塚市に生まれ、大分市徳島で育った。絵が得意で中学卒業後、看板職人に。42歳で独立し、66歳まで広告美術会社を営んだ。

 創作のきっかけは1985年。アクリル板を使って「輪」を表現した看板が、全九州広告美術コンクールで最高賞の労働大臣賞を受賞した。以来、素材の持つ奥深さに目覚め、仕事の合間を縫ってこつこつと制作を続けてきた。

 個展開催は妻文江さん(71)が後押しした。加藤さんは「最初で最後かもしれないが、多くの人に楽しんでもらえたら幸せ」と話している。

 午前10時から午後5時(最終日は同3時)まで。入場無料。