ドラマ主演最高齢の伊東四朗が「おかしな刑事」シリーズ20作に「自分を褒めたい!」

テレビ朝日系では、6月16日に「おかしな刑事スペシャル」(午後9:00)を放送する。本作は、現在82歳の名優・伊東四朗が演じるたたき上げの刑事・鴨志田新一と、羽田美智子が演じるエリート警視の娘・岡崎真実との“凸凹父娘コンビ”の活躍を描く人気シリーズ。2003年からスタートし、今回で第20作目となる。16年にわたって鴨志田刑事を演じ、ドラマ主演俳優としては最高齢となる伊東が、その思いを語った。

記念すべき20作は、社交ダンススクールの生徒が殺害された事件を追うストーリー。殺人の背後には、恐るべきカード詐欺犯罪も…!? そんな波乱のミステリーを盛り上げるゲストとして、風間杜夫、前田美波里、ラサール石井ら豪華俳優陣を迎えるが、芸歴61年の大ベテランの伊東は「その道の一流の方々をお迎えするのは、やっぱりドキドキしますね」と告白。「風間杜夫さんはシャープな芝居をする俳優さんで、今回、居酒屋シーンで2人が語るシーンは長いことやりましたが、どう仕上がっているか楽しみです。前田美波里さんとは初共演でしたが、ダンスシーンがお美しくて…! ラサール石井ちゃんも一緒に踊ってキマってましたよ!」と、いつまでも新鮮な気持ちを忘れず、撮影に取り組んだことを明かした。

20作という節目を迎えたことについて、伊東は「数えたことがなかったから、改めて聞いてビックリしています」とひょうひょうと語り、まったく“20”という節目を意識していなかったことを明かした。「いや、20作ってたいしたもんだなと自画自賛しちゃいます。自分を褒めたいですね(笑)。最初は、シリーズがこんなに長く続くなんて思いもしなかったですね」とジョーク交じりで16年続いてきたシリーズに賛辞を贈った。

また、娘・真実役の羽田とのコンビについて「第1弾で初めて羽田さんとお仕事をして、以来16年。羽田さんからはよく『伊東さん大好き!』なんて言われますが、普通はそういうこと言われると“危険な関係”になるものなんですよね。でも、この2人からは危険な匂いが何にもしない(笑)。いつの間にか“芸能界の父と娘”になってしまいました(笑)。“逆転親子”という設定はあまりないですし、そこが面白いのでしょうか。私自身は、鴨志田さんが自然に部下を無視しちゃうところが好き(笑)。部下や上司との関係がギクシャクしていないんですよね」とシリーズの魅力とともに語った。

そして、本作のロケ地となった堂ヶ島について「堂ヶ島には思い出がいっぱいあるんです。21歳の時、伊豆を一人旅で周ったことがあるし、その後、家族旅行で訪れた時、末っ子が夜中に熱を出したりしてね…。さらにこの『おかしな刑事』シリーズの第4弾でもロケで訪ねているんです。素晴らしいところで、今回のロケは僕が案内したいぐらいでした。堂ヶ島で真実と食事するシーンがあるのですが、そこもいいシーンなので見ていただきたいですね」と見どころに触れた。

今作の出来栄えについて「実は、すでに完成したDVDをいただいているのですが、まだ見ていないんです。できるだけリアルタイムで作品のオンエアを見ることにこだわっているんですよ」と意外な答え。「皆さんと同じ時間に見るということに、なんだか意味があるんじゃないかと思っていて…。とにかく、“今”っていう時間を大事にしています。だからこの作品も16日を楽しみにしています」と放送を心待ちにしている様子でアピールした。

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