地下アイドルライブの裏側。ダンスが下手なのを笑いに

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みなさんこんにちは、地下アイドル兼ライターのふくもりみほです。

先日無事に東京での初ワンマンイベントを終えました! 開催直前まで色んなところが不安、そして不十分の綱渡り状態、そんな中で何とか沢山の人に来て頂き、収支も黒字で終えることが出来ました。

というわけで、今回は開催直前にピンチを切り抜けた力技3選をご紹介します。
普通のアイドルならアウトかもしれないですが、アウトローな私たちなりの力技たちです。

その1:アイドルとしては邪道?お客さんに直接「来てください!」とDMを送りまくった

とにかくチケットの売れ行きが伸びませんでした。
どのくらいヤバかったかというと、開催2週間前まで前売り券が10枚しか売れていなかったのです。しかもその内の半分は、半ば恐喝のように私が友人に売りつけた分なので、純粋な「ファン」は5人しかいません。5人て!!

ちょっと待ってくれよ……! 3カ月前の渋谷でのライブは10人くらい予約あったじゃん? 何でワンマンになったらそれより減るわけ?
分かった! みんな東京でワンマンライブがあることを知らないんだね! 普段大阪で活動している私たちが満を持してワンマンをすることを知らないんだ!
だったら教えてあげよう、ということで、これまでライブ会場で喋ったことがある人やSNSでよくやりとりをする関東在住のフォロワーをリストアップしてみんなにDMを送りました。

地下アイドルからお客さんに「ライブ来てよ!」とDMを送ることは、邪道として批判されることもあります。しかし、普通のイベントだったらダイレクトメールとか郵送で来るじゃないですか。一回だけフラッと行った美容院からも余裕でハガキ来るじゃないですか。そうだよ、ここでDM送らなかったら何のための相互フォロワーだよ!と気持ちを奮い立たせて送りまくりました。

これが実際に集客にも効果があり、さらに我々のメンタルにもプラスとなりました。

正直、告知を毎日しても何の反応もないと「これまで来てくれていた人たちはどこに行ったのだ」「誰も求めていないものを何故自分たちはやるんだろうか」というモードになってきてしまうのですが、直接「仕事の予定がわかったら予約します!」「行きたい気持ちはあるんだけど調整中で……」と返事をいただいたり、足を運べない方からも「頑張ってね」と反応があるだけでも孤立していた気持ちが和らぎました。私たちはちゃんと人と繋がっているんだと……!

その2:ダンスが下手すぎて「踊れないというコンテンツ」にした

私、ダンスが破滅的に踊れないんですよ。
今回、ワンマンライブということで普段からライブで披露しているオリジナルソングの他に、他のアイドルの曲やアニソンなども「カバー」として歌ったのですが、その中の1曲がどーーーーーーーしても踊れないんですよ。

普段の自分たちの振り付けは難しくないし、いつもこういう時に選ぶ曲は必然的にダンスが難しくないものになります。でも今回はそうではなかった。
何回もスタジオに入って練習したのですが、どうしても私のダンスが下手……というか滑稽なんですよね。どのくらいヤバいかというと、練習中にユニットの相方がどうしても私のダンスを見たら笑っちゃうからって目をつむって練習していたくらい。

そこで、この曲は「ダンスの変な部分をゲストがライブ中に指摘するコーナー」にしました。

自分の手柄のように書いていますが、これはゲストとして出演してくれた元メンバーのアイデアです。元々は私が「ダンスが全然踊れないし、いつものように小道具を作って演出で何とかしようと思うんだけど」と相談したところ、「それの何が面白いん?」と言われて代わりに出してもらった案でした。

「それ本当に面白い?」と言ってくれる人が身近にいるのはありがたいですね!

結果的にはめちゃくちゃウケて、終演後に書いてもらったアンケートの「今日のハイライト」の項目には半数の人が「ダンスコーナー」と書いてくれていました。

当日のアンケート。本人掲載許可済み

実は本番ギリギリまで「私のダンスが滑稽なのは相方のツボにハマってるだけで、みんなが笑うとは思えないんだけど……」と思っていたんですけどね……そんなに変ですかね……そうですか……。次からはちゃんと先生見つけて練習します……。

本番直前にジーパンで踊ることも決められた

その3:コピーした紙と写真を1000円で販売

地下アイドルアイドルのライブには物販がつきものです。
もちろんワンマンでも、終演後に一緒にチェキを撮ったりグッズを販売する物販があります。しかも、ワンマンということは全員自分たちのお客さんです。
そんなわけで、この日の物販は過去最高額の売り上げでした。

あくまで「私たち史上」ではありますが、金銭を管理しているメンバーが「こんなに物販用財布に現金が入ってるのは初めて」というくらいの金額が入ってきました。

これだけ書くとめちゃくちゃ黒字のように思えますが(私も終わった直後は思っていました)、イベント開催までにかかったお金も盛り沢山です。

練習にかかった費用、小道具や衣装にかかったお金、東京までの交通費や宿泊費、今回は特典に新曲のCD-Rを無料配布したのでディスク代もいつもより多めです。
そんな中で利益を底上げしてくれたのは、開催1週間前に販売を決めた「ワンマン記念セット」なるものでした。

内容は「新曲の歌詞を紙に書いてコピーしたもの」、「歌詞制作ノートのコピー」、そして写真とサイン入りチェキです。原価160円ほどのものを1000円で販売させて頂きました。

歌詞をコピーしている時に「これを本当に1000円で売っていいものか」と考えたのですが、自分がファンだったら好きなアイドルやバンドの歌詞制作ノート売ってたら買うかな……買う……買うでしょ! と、これまた自分に言い聞かせて販売しました。

実際に購入してくれたのは来場者の4分の1くらいでしたが、これがなかったらプラスマイナスゼロでした。危なかったー! 勿論、これだけではなく普段より値段が高い出演者全員の集合チェキを撮ってくれた人が多かったり、「久しぶりに来たから」と言っていつもより色々購入してくれたりした方がいたおかげでもあります。

フライヤー撮影で使った題字も500円で販売

おわりに

イベントを開催してみないと得られないことがあります。
まずは反応。実際に終わってみないと、「このコーナーはやってみて良かったな!」「この時間はもっとこうすべきだったな」というのは分かりません。

そしてイベントを開催して一番良かったな、と思ったことは直接沢山のお客さんに会えたことです。

特に今回は、活動拠点の大阪ではなく東京という場所にも関わらず、多くの人が来てくれました。その中には1年ぶりに会った人、最近知ってくれた人、全部のワンマンにかけつけてくれている人、そして今日初めて現場に来た人……色んな人がいました。

普段、SNSでは写真をアップして反応してもらったり、リプライや配信のコメントでは会話するようにやりとりが出来ますが、ダイレクトに笑い声やかけ声、そして終わった後に感想が聞けるのは生の現場しかありません。

必死に準備して沢山のことを得られたので、それを日々の活動、そして次のイベントに活かせるようにレベルアップしていきたいと思います!

(ライブ写真撮影:Azusa Miyakawa)