今季の欧州で活躍した「現代的なクロスの名手」5人

かつてサッカーにおいてクロスは最も有効な攻撃の手段であった。現在ではどちらかといえばコンパクトな組み立てが主流であり、ベッカムのような選手はあまり見られなくなった。

ということで今回は『Who Scored』より今季活躍した現代的なクロスの名手を5人選んでみた。

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リュカ・ディーニュ(エヴァートン)

バルセロナで実質戦力外となってしまったディーニュだが、今季のエヴァートンでのシーズンは実りあるものになっただろう。

プレミア初挑戦ながらスタメンに定着し、プレミア1位となる一試合平均2.4回のクロスを記録。ライアン・フレイザーやアレクサンダー・アーノルドらにアシスト数では劣るもののクロス数では上回る結果となった。

フリーキックも得意とするなどキックの精度が高く、34歳になったベインズの後継者にぴったりな左サイドバックである。

アレハンドロ・ゴメス(アタランタ)

クラブ初のCL出場を手繰り寄せたアタランタ。その攻撃を牽引しているのが10番の“パプ”ことアレハンドロ・ゴメスだ。

ジャパニメーション好きとしても知られるこのアルゼンチン人は、セリエA屈指のテクニシャンであり、今季はアシスト王に輝いた。オフェンスのスタッツは総じて優秀であり、中でもクロス数はセリエAトップの平均2.9回をマークしている。

アタランタは空中戦に強い選手も多く、クロスは有効な戦術と言えるだろう。

テジ・サヴァニエ(ニーム)

サヴァニエは今シーズン、ニームで素晴らしい活躍を見せたフランス人である。中盤下がり目にポジションを取り、6ゴール14アシストを記録、アシスト王となった。

精度の高い右足を持ち、クロス数も一試合平均2.3回でリーグアントップをマークした。そんなテクニカルな面を持ちながらもタックルやインターセプトなど守備面のスタッツも高く、攻守においてバランスのとれた選手である。

27歳と決して若くはないが、来シーズンのプレーには大注目だ。

アレックス・テレス(FCポルト)

ポルトガルで大化けした左サイドバックのアレックス・テレスはブラジル人らしくオフェンス面での評価が高い選手だ。

そのスタッツはどれも高く、中でも一試合平均3.2回のクロス数は驚異的だ。もはやポルトガルは彼には狭いようにも思われるが、今夏の去就が気になるところである。

より上のディビジョンでプレーするにはまだ課題もあるが、攻撃が重要視されるスペインのクラブならすぐにフィットできるのではないだろうか。

ヨシュア・キミッヒ(バイエルン)

バイエルンの7連覇で締めくくられた今季のブンデスリーガ。圧倒的王者の強みの一つがクオリティの高い両サイドバックだ。

右サイドのキミッヒは長短問わず質の高いボールを供給できる選手であり、今季は一試合平均2回のクロスを記録。ボックス内にはゴールにねじ込むスペシャリスト、レヴァンドフスキが構えており、彼の今季のゴールのうち5ゴールを直接アシストした。

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キミッヒはこれからの連覇の数を伸ばしていくには欠かせない存在と言えるだろう。

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