難病カフェ「アミーゴ」3周年 悩み共有、ストレス解消

水戸、つくばで毎月開催 仲間の存在励みに

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難病カフェの意義を語る桑野あゆみさん

症例にかかわらず難病を抱える人たちが集う「難病カフェ アミーゴ」が発足3周年を迎えた。水戸、つくば両市で毎月開き、計37回、延べ500人が参加。気の置けない仲間たちとの交流で、病気とのつらい付き合いや日常生活でのストレス解消を図り、就労や生活の悩みも共有してきた。同会は「仲間の存在が励みになっている」と緩やかに続けていく考えだ。

アミーゴは、多発性硬化症患者の桑野あゆみさん(46)=美浦村=と、消化管の炎症で腹痛が起きる「クローン病」患者の吉川祐一さん(55)=水戸市=らが中心となって、2016年5月に発足した。

国指定難病は300超あり、症例ごとの患者会があるが、若い人が入りにくい雰囲気があるといい、カフェは誰でも集まれる場にしようと始まった。参加者は患者、家族、がんや他の病気の患者らが県内外から駆け付ける。桑野さんは「家族も難病にどう接したらいいのか分からない。他の人の意見も聞きたいという人も多い」と話す。

カフェは会員登録がなく、会員制交流サイト(SNS)のツイッターやフェイスブックで緩やかにつながることで、若い人も接点を持ちやすくしてきた。病気で外出できない人もSNSで意見を寄せる。

初対面でも打ち解けられるように、昼食会やかるた大会、カラオケ、遠足といったイベントを開く。音楽好きの難病患者の10代女性が、カフェに来て歌や演奏を披露することで生きがいづくりにもつながった。

症例によって異なる医療や生活についても情報を交わす。20代で発症し、手足のしびれや極度の疲労に20年間苦しむ桑野さんは、今も2カ月に1度仙台市まで通院する。「患者は見た目は普通でも、日常生活では周りの人に病気のことを言えず精神的にもつらさを抱えている。アミーゴでは気軽に話せて、最初は暗い顔をした参加者も見る見る明るくなっていく。やって良かったと思う」とやりがいを明かす。

カフェではテーマを設けて、患者の就労問題などを話し合ってきた。3年目を迎え取り組むのは災害時の対応。桑野さんは災害時に避難所や病院で提示できるように、自らの病気の特徴や薬、対処法を詳しく書いたマニュアルを作成した。防災介助士の資格も取得し、災害時に難病患者に必要な手助けをするほか、避難所を設ける自治体やボランティアに難病患者が必要な手助けを伝えたいという。「災害時には自分で自分を守る方法を考えてほしい」とし、カフェでは参加者に自分の症例のマニュアル作成を促す。自治体にも「避難所の運営で難病患者に配慮したガイドラインも作ってもらえれば」と願う。

16日午後1時から、「難病と災害」をテーマにつくば市竹園の筑波銀行本部ビルでイベントを開く。

カフェについて桑野さんは「患者会や病院ではできない生の患者の意見を聞ける場。それを生かしてゆっくり過ごしたり、生きがいを応援したりする場にもなれば」と見据える。問い合わせは桑野さん(電)090(2986)8198
(綿引正雄)

「難病カフェ アミーゴ」の定期会合で防災について話し合う参加者=水戸市内