結婚式で離島振興 モニターカップル1組募集 活水女子大生が考案 ワタベウェディング(京都市)とタイアップ

現地を視察する担当者と学生=北松小値賀町(県提供)

 ウエディングで離島振興を-。活水女子大の学生5人が考案し、昨年の「大学生観光まちづくりコンテスト」で最高賞を受賞した北松小値賀町での結婚式プランについて、今年秋、実現性を探るモニター結婚式が開かれる。国内外で結婚サービス業を展開するワタベウェディング(京都市)がタイアップする。式を挙げるカップル1組を7月3日まで募集している。
 コンテストはJTB総合研究所(東京)などでつくる運営協議会主催。「国境離島」「茨城」「北陸」「多摩川」の各ステージ別に観光による地域活性化策を募った。「国境離島」では、予選を通過したチームが離島へ足を運び、島の課題や地域資源を踏まえた観光プランを考えた。活水女子大は小値賀町の古民家レストランでの披露宴を提案し、引き出物を列席者が手作りするアイデアなどを盛り込んだ。観光庁長官賞と審査員特別賞の長崎新聞NR賞に輝いた。
 結婚式プランを事業化し地域振興につなげようと、県観光課と小値賀町が協議。リゾートウエディングを手掛けるワタベウェディングに協力を要請し、同社がアドバイザーとして加わった。2月に県、小値賀町、同社の各担当者と学生が小値賀町を訪れ、海や自然豊かな島の景観、古民家を改修した宿泊施設などを視察。モニター結婚式の実施が決まった。
 テーマは「小値賀島 DIY Wedding」。「DIY」(Do it Yourselfの略称)には「結婚式を自分好みにプロデュースする」という意味が込められている。応募条件は、列席者ありの結婚式を検討している県内外のカップル。挙式は11月上旬に実施し、当日の写真や感想を同社のホームページや各種メディアに掲載する。当選者には、カップルの渡航費用(1往復分)と列席者を含めた当日の料理、ドリンクをプレゼント。同社がプランニングと当日の運営をサポートする。
 希望者は、同社ホームページ内の特設サイトで応募。締め切り翌日、当選者へ連絡する。同社国内事業本部マーケティング統括部事業戦略グループの渡部智博グループマネジャーは「企業視点ではなかなか気づかない着眼点。どなたでもすてきな結婚式を挙げていただけるようなプランにしていきたい。地元の方々がサポートして下さるからこそかなえられるプランとして展開したい」としている。問い合わせは同社(電03.3288.4149)。

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