化屋跨線橋を撤去へ 諫早市長方針 踏切拡幅も視野

撤去方針が示された化屋跨線橋(右)=諫早市多良見町

 長崎県諫早市の宮本明雄市長は14日、老朽化で通行を禁止している多良見町のJR喜々津駅東側の化屋跨線橋(こせんきょう)を撤去する方針を明らかにした。併せて、近接する化屋踏切の拡幅改良も視野にJR九州と協議する。同日開会した定例市議会で説明した。
 跨線橋は1972年、旧西彼多良見町が旧国鉄(現JR)に設置を要望し、73年に完成。線路をまたぐ形で架かる延長約40メートル(階段含む)の歩道橋。2014年から通行が禁止されている。
 化屋踏切は中央部分が狭い構造であるため、専用歩道の設置と跨線橋の撤去を求める声が地元から上がっていた。しかし、05年の市と同町との合併を挟み、跨線橋の所有者が確定しない状態が続いていたため、市が調査。市は17年度、市の施設と判断、18年度に老朽化の程度を調べる法定点検を実施した。
 宮本市長は「法定点検で早期措置の必要性が報告された。落下物による被害の恐れや今後の維持管理費などを総合的に検討した」と撤去理由を説明。JR九州との協議を経て、早期の撤去関連の予算化を目指す。

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