6月16日付

 解体が決まった旧都城市民会館の一般向け見学会が来週開かれる。7月上旬にも解体工事着手が予定され、市民が内部を見られるのは最後の機会。申し込みは既に締め切られ、県内外から二、三百人規模になるという。同会館は2007年3月に閉館されるまで、成人式をはじめ、各種コンサートなどの会場として市民に愛されてきた。思い出の舞台でもあり、建築運動「メタボリズム(新陳代謝)」を象徴する建築物でもある。見学者は、さまざまな「思い」を抱えて足を運ぶに違いない。今月末には、東京都で解体に至った経緯などを検証するシンポジウムが一般社団法人「ドコモモ・ジャパン」の主催で開かれる。ここにも、同会館の保存に向けて活動してきた建築専門家の「思い」が集う。

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