湯本~強羅間開業の1世紀祝う 箱根登山鉄道が式典、スイスの鉄道も出席

姉妹鉄道提携40周年を祝う記念品を交換し、握手する府川社長(右)とレナートCEO=湯本富士屋ホテル

 箱根登山鉄道(神奈川県小田原市)の箱根湯本~強羅間開業100周年、同社とスイス・レーティッシュ鉄道の姉妹提携40周年、箱根町と同国・サンモリッツとの友好都市提携5周年を記念した式典が15日、箱根町のホテルで開かれた。スイスからの来賓を含めて約150人が出席し、節目の年を祝った。

 箱根登山鉄道は山岳鉄道の“先輩”であるベルニナ(現レーティッシュ)鉄道の技術を模範として1919(大正8)年に箱根湯本~強羅間を開業。79年にはレーティッシュ鉄道と姉妹提携、さらに2014年には同鉄道が走る観光都市・サンモリッツと箱根町が友好都市提携を結んだ。

 式典では記念品の交換が行われ、登山鉄道からは開業時に敷設されていたレールの一部とレーティッシュ鉄道が世界遺産に登録されていることを示す銘板、レーティッシュ鉄道からは両山岳鉄道をイメージしたジオラマが贈られた。

 箱根登山鉄道の府川光夫社長は「大きな苦難を乗り越えてきた先人の英知や苦労に思いをはせ、これからも安全・安心でお客さまに楽しんでもらえる鉄道を目指す」とあいさつ。来日したレーティッシュ鉄道のレナート・ファスチアーティCEOは「箱根登山鉄道との絆と友好関係を大変誇りに思う」と応じ、府川社長らと和やかに歓談した。

 また、箱根町の山口昇士町長は「町の発展は山岳鉄道の開業によるところが大きい。サンモリッツとも互いの飛躍を期して、より活発に交流したい」と意欲を示した。

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