今季MLBは「地区優勝争いの半分が終わり」!? 米紙が特集、日本人選手は…

米誌がMLBの地区優勝予想を展開、日本人選手の所属チームは…【写真:Getty Images】

前田の所属するドジャースは優勝確率99.4%、アストロズは99.7%

 米国の全国紙「USAトゥデー」が14日(日本時間15日)付けのスポーツページで、ここまでの戦績や投打における各部門での数字などを基にして、ア、ナ両リーグの地区優勝予想を展開。「地区優勝争いの半分はおそらく終わり」の見出しを付け、“肉の焼き具合”になぞらえて両リーグ計6地区を大胆予想している。

 筆頭に挙げているのが、ナ・リーグ西地区で前田健太投手が所属するドジャース。「カリカリの焼き上がり」と題し、7年連続の地区優勝へ盤石な状態のチームを表現。リーグ1位の防御率3.32、被打率.223の投手力を誇り、リーグ1位の打率.264と同3位の108本塁打でこの上ない投打のバランスを維持している。野球専門の米データサイト「ファングラフス」で、同チームが今季地区優勝を果たす確率が99.4%となっていることも紹介している。

 次はア・リーグ西地区で、「ファングラフス」で地区優勝確率99.7%のアストロズ。菊池雄星投手のいる最下位シアトル・マリナーズに18.5ゲーム差をつけるア軍を「ウェルダン」とし、肉の内部に赤みが残らないようによく焼かれた状態になぞらえる堅調な戦いぶりから3年連続の地区優勝を果たすと予想。14日(同15日)現在、ア軍は46勝23敗、勝率.667で2位レンジャーズに9.5ゲーム差をつけている。アルトゥーベ、スプリンガー、コレアら主力が怪我で離脱していることにも言及しているが、戦列に復帰すれば打線の脅威度は一気に増す。唯一の不安材料はすでに100回を投げているバーランダー、次いで84回2/3のコールの疲労蓄積。昨秋に右肘の靱帯修復手術を受けリハビリ中のマッカラーズ・ジュニアを欠く中での投手陣の奮闘は今後に不可欠となる。

ダルビッシュのカブス、田中のヤンキースは…

 熾烈な首位争いが日々展開され最後までもつれそうなナ・リーグ中地区は、肉の中心部に赤みが残る「ミディアム」と表現。ダルビッシュ有投手の2位カブスとしぶとい野球を続ける首位ブルワーズは1ゲーム差でデッドヒートの真っただ中。記事では、今月5日に3年契約を結んだ抑え右腕キンブレルの活躍が今後のカブスの浮沈を握るとし、一方でブルワーズは今季新加入のグランダル捕手と4月終わりに単年契約を結んだ左腕ジオ・ゴンザレスの牽引が9月のプレーオフ争いへの鍵になるとしている。

 その他、ア・リーグ東地区は首位のレイズと田中将大投手の2位ヤンキースが0.5ゲーム差。今後、猛追が予測される昨季の世界一覇者レッドソックスとの三つ巴の争いも予想されることから「ミディアムレア」とし、打撃好調のツインズが独走するア・リーグ中地区は「ミディアムウェル」の評価が付けられた。

 最後は「火力を上げだした」とするナ・リーグ東地区を展望。首位ブレーブスを2.5ゲーム差でフィリーズが追う熱い戦いに、7.5ゲーム差で追うメッツ、8.5ゲーム差のナショナルズも加わる可能性もあるとしている。

 現在、全30球団で首位とのゲーム差が「10」以上開いているチームは14チーム。シーズンの3分の2を残す現時点での予想は、その“焼き具合い”通りの展開で初秋のプレーオフをにぎやかにするのだろうか。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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