西米良村に「グランピング施設」をオープンした 濵砂 道太(はますな・みちた)さん

 グランピングと呼ばれる豪華キャンプの宿泊施設を西米良村村所にオープンさせた。地元企業「ハマテック」の社長として、住宅用太陽光発電装置の施工・管理をはじめ多彩な事業を手掛けてきたが、観光分野は初挑戦。5月のオープン以降、多くの県外客が訪れ「西米良を気に入ってもらい、自然好きでアクティブな人の移住につなげたい」と意気込む。
 大手住宅メーカーの大工として東京で3年半働いた後にUターン。25歳で起業し、事業が軌道に乗った2014年には「村で雇用を創出したい」と、基幹産業である林業にも参入。強い「西米良愛」に突き動かされ事業を拡大してきた。
 ホテル並みの宿泊サービスを提供するグランピング施設は、温泉など村内の他の観光施設とは客層が異なり、「流行に敏感な若者が訪れている」と分析する。「西米良にまた行きたい、住んでみたいと感じてほしい」と考え、宿泊だけでなく、自然をより満喫してもらおうと川下りの体験ツアーも開催する。20代の宿泊客から移住の相談も受けたといい、「こんなに早く反応があるとは」と喜ぶ。
 県外出張も多く多忙な日々を送るが、11月から年末は、地元の伝統・村所神楽の準備を最優先。人口減少社会の中で、「神楽は西米良が生き延びていくための要になる」と言い切る。
 宮崎市・日章学園高で過ごした学生時代は、剣道部主将としてインターハイにも出場した経歴を持つ。妻の君枝さん(35)、2歳~小学6年の男児4人と暮らす。37歳。

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