ラッセル、フリー走行1回目におけるルーキーの出走義務化に懸念。「若手のためにならない」

 2021年のシーズン中にすべてのチームに対し、少なくとも2回のフリー走行1回目セッションを若手ドライバーに担当させることを義務化するというF1の提案は、彼らにとって得るものより失うものの方が多い状況になると、ウイリアムズのジョージ・ラッセルは考えている。

 義務化のルールは、若手開発ドライバーや、グランプリ出走経験が2回以下のドライバーに走行時間を保証することになる。

 ラッセルは2017年にフォース・インディアから2回のフリー走行1回目に出走しており、若手に走行させるプログラムの恩恵を受けている。しかし、彼は最低でも2回のセッションにおいてルーキーの走行を義務化することが、若手ドライバーのためになるかどうか確信が持てないという。

「若いドライバーに経験を積む機会を与えようというのは素晴らしいアイデアだ」とラッセルは『RaceFans.net』に語った。

「でも個人的には良い考えだとは思わない。ルーキードライバーは20周のフリー走行1回目のセッション中に、実力を証明しようとするだろうからだ」

「経験がなければ実力を証明することはできない。それどころか、ドライバーのためにならずに彼らの自信を傷つけることになる」

 2018年にラッセルはF2参戦と並行してメルセデスのリザーブドライバーを務めていた。受け身の任務ではあったが、彼は舞台袖から観察し、学ぶことができたという。

「昨年僕はメルセデスのリザーブドライバーだった。だから多くのレースに帯同するのがどのような感じか分かっている。おそらくそれが任務のなかで、最も消耗する部分だよ」

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