花を植栽 高校生ら丁寧に 浦上川沿い

池田早苗さんの遺志 継承

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浦上川沿いの花壇に花を植える参加者=長崎市松山町

 先月亡くなった被爆者の池田早苗さん=享年(86)=が長崎原爆後、浦上川で息絶えた市民らを慰霊しようと始めた花の植栽が16日、長崎市の浦上川沿いの花壇であった。参加した被爆2世や高校生らは池田さんの遺志を引き継いでいこうと、丁寧に花を植えていた。

 浦上川では原爆投下後、やけどを負った人たちが水を求めながら亡くなり、川の周辺で多くの遺体が焼かれたという。こうした惨状を知る池田さんを中心に2014年、長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)と長崎被災協・被爆二世の会・長崎が花壇を整備した。

 参加した約60人は幅約30メートルの花壇の雑草を取り除いた後、池田さんが生前、好んでいたマツバボタンや、マリーゴールドの苗計約200株を植えた。初めて参加した長崎南山高3年の毛利俊介さん(17)は「被爆した人の話を聞くと、活動の大切さがよく分かる」と語った。

 作業した16日は池田さんが亡くなってちょうど1カ月。長女で、二世の会会長の佐藤直子さん(55)は「若い人たちが活動に参加してくれて父も喜んでいると思う。父は『平和な所にしか花は咲かない』と言っていた。せっかく父が始めた活動なので、多くの人に広めていきたい」と話した。