Artprice：Caravaggio、Monet、Baconの傑作、Basquiatの小品が 2019年の上半期を締めくくります。

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【トゥールーズ（フランス）2019年6月13日PR Newswire】
今年度初頭よりアメリカのアート市場の動きが関係者一同に安堵の感をもたらし、現在はRichard Princeによる新しい大麻作品シリーズKatz + Doggが試練にさらされています。この作品は、サンフランシスコのガゴシアンにおける同作家のHigh Times展のオープ二ングにおいて発表されました。

一方のヨーロッパ市場の今年度上半期も、グランドフィナーレを迎えようとしています。夏季の小休止を前に、パリでのメジャーセール、第50回を迎えるアートバーゼル、ロンドンでのラストメジャーセールの開催が予定されています。とはいうものの今期のグランドフィナーレの名にふさわしい大ニュースは、おそらく南フランスから届けれることになるでしょう。

Artprice創立者兼CEOThierry Ehrmannによれば、「2019年度上半期は、フランスのアート市場の革命とともに幕を閉じることになるでしょう。今回はフランスがイニシアティブをとっています。大都市からも、大手オークションハウスからも遠く離れたまちで、例外的な傑作がオークションにかけられます。しかも最低落札価格が設定されていません！Caravaggioの絵画作品にたたえられた並外れたパワーと、作品にまつわる奇想天外な話をかんがみれば、いかなる担保も必要ないでしょう！」

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トゥルーズのカラヴァッジオ1億1500万ドル～1億1700万ドル
今年度のもっとも華々しいイベントがまもなく開催されようとしています。2019年6月27日に、フランス政府による「放棄」を受けたCaravaggioの傑作が、フランスの地方都市トゥルーズにおいて競売にかけられます。同作品は、今から5年前にこの都市にある一民家の屋根裏で偶然に発見されました。出国許可を受けた後に、この絵画作品Judith and Holofernesは、ロンドンのコルナギ画廊、パリのカメル・メヌール、ニューヨークのアダム・ウィリアムズにおいて展示されています。

Caravaggioの作品が競売にかけられるという事実だけで、すでに一大事を意味します。同作家の作品が最後にオークションにかけられたのは、1971年、ロンドンのクリスティーズにさかのぼります。しかしながら、当該の絵画作品Martha and Mary Magdaleneは、その信ぴょう性が噂されたことよって不買に終わりました。この作品は、1973年にデトロイト美術館によって獲得された後に、正真正銘のCaravaggio作品であることが最終的に証明され、今日ではれっきとしたCaravaggioの傑作として知られています。

トゥルーズで発見された今回の作品は、このデトロイト美術館収蔵の傑作品に匹敵する印象的な作品です。いずれは世界の一流美術館に収蔵されることになるでしょう。美術鑑定家のEric Turquinは、「今回の販売が、Caravaggio作品を獲得する唯一の機会となるであろう」とし、「40年か50年後に、新たな作品が発見されないとは限りません」とも述べていますが、その作品が今回の作品にまさることはおそらくないでしょう。

トゥルーズで発掘されて以来、このJudith and Holofernesは、数多くの専門家による支援を受けてきました。このなかには、アメリカ人キュレーターの Keith Christiansen(メトロポリタン美術館)、フランス人キュレーターのGuillaume Kientz(ルーヴル美術館)、イタリア人の美術館長Nicola Spinosa(カポディモンテ美術館)が含まれます。専門家の手によって、この絵画作品の美術史における位置づけが行われることになるでしょう。デラウェア大学のDavid Stoneは、この絵画作品において Caravaggioがのちにナポリで発展させる技法を編みだしたとみています。これはインプリマトゥーラと呼ばれ、画布にベースカラーを用いることで作品を称揚し、絵画作品に生命力を与える技法です。

今日、全68作のCaravaggioの絵画は、ヨーロッパとアメリカの名だたるコレクション、美術館、教会に所蔵されています。Thierry Ehrmannは、「中東とアジアの国々にはCaravaggioの作品がまったく存在しないが、2016年に東京で開催されたCaravaggio展は大々的な成功を収めている」と述べています。

MonetのWater-Lilies作品3200万ドル～4400万ドル
今年度の現時点で、Claude Monetが世界のグローバルアート市場のベストセラー作家であり、17作品で総計2億ドル以上をすでに記録しています。

今年は、2月28日にロンドンのクリスティーズで、Water-Lily pond (1916-19) が不買に終わるという残念なスタートを切りました。5500万ドル(手数料込)という最高提示額は、売り主の定める最低価格を下回るものでした。しかしながら、この事実が画家の市場に悪影響を及ぼすことはなく、むしろ需要と供給間の健全なバランス獲得に貢献したように見られます。2109年上半期にセールに出されたMonet作品のうち、80％が落札されています。

Monet 作品の需要にはまったく不足がありません。2019年5月14日、ニューヨークのサザビーズで同画家のHaystacks (1890)が、5500万ドルという低い評価額とともに売りに出されました。最終的にこの作品は1億1050万ドルで落札され、印象派作品の新世界記録を樹立することになりました。1986年当時の250万ドルという額(クリスティーズ)と比べると、その価値の上昇が明らかです。

2019年6月19日、ロンドンのサザビーズで、これまでに公開販売されたことのない別のWater-Lilies (1908)が売りに出されます。

Francis Bacon の自画像1900万ドル～2500万ドル
ロンドンは、Francis Bacon作品の第一市場ではなくなりつつあります。実に作家の落札額ベストスリーは、いずれもニューヨークにおいて記録されています。2017年、ロンドンのクリスティーズでStudy of Red Pope 1962が不買に終わり、2nd Version 1971は1億3000万ドルという評価に反するものでした。

来たる2019年6月26日、ロンドンのニューボンドストリートにあるサザビーズで、BaconのSelf-Portrait (1975)が売りに出されます。2015年のスターリングポンド上昇時に、同オークションハウスがこの作品を2400万ドルで販売しています。ブレグジットを背景とした4年後の今日、サザビーズサイドは、前回と同等額での販売に期待を寄せています。

Basquiatの小作品950万ドル～1400万ドル
今年度の現時点において、Jean-Michel Basquiatはメジャー市場の話題に上っていません。Artpriceによる中間販売額ランキングにおいては22位を占めています。セカンダリー市場における二年連続の爆発的な結果を経て、コレクターがその作品を手放さなくなったことを受け、同作家の絵画作品が市場から姿を消しつつあります。今年に入ってからは5月に、例にもれずニューヨークにおいて、わずか1作品が売りに出され、その落札額は1億ドルのラインを超えています。来たる6月25日、ロンドンのクリスティーズにおいて、このニューヨークのグラフィティアーティストの今年度第2作となるすぐれた作品Sabado por la Noche (1984)が登場します。

今日、ミュージアムインダストリーが以前にも増してグローバルアート市場におけるけん引力を印象づけています。Basquiatは、超一流美術館ともっとも有力な各国のコレクターの双方から求められているアーティストに名を連ねています。その作品価格が急成長を遂げるさまは、実に多くの人に驚きをもたらしました。2017年5月に行われたニューヨークタイムズのインタビューにおいて、MoMAの絵画彫刻部門のヘッドキュレーターAnn Temkinが、同美術館がしかるべき時期にJean-Michel Basquiatの作品を獲得しなかった事実に対して遺憾の意を表明しています。

Thierry Ehrmannは、しばしば「適切な作家によって実現された、適切な作品を、適切なストーリーとともに購入すべきだ」と明言しています。

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