マルカリさんによるなでしこワールドカップ解説 第1弾です。
なでしこジャパン、W杯初戦の戦いは、FIFAランキング37位のアルゼンチン。今年2月のネーションズカップでは、韓国に0-5で敗れている。W杯は、グループ1位、2位と3位の上位チームが、決勝トーナメントに進出できることを考えれば、得失点差の争いにより、順位が決まるので、アルゼンチンには、大量点が欲しい試合だ。
なでしこジャパンの先発は、GK山下、DF左から、鮫島, 南,熊谷,清水。MF左から、長谷川,杉田,三浦,中島。FW菅澤,横山。注目のボランチは、杉田と三浦。阪口がケガからの復帰で帯同しているがまだ試合に出場できないので、直前のスペイン戦まで、選手の組み合わせを試してきた。
アルゼンチンの注目は、FW9ハイメスとキャプテン10バニー二。ハイメスは、リヨンで、熊谷と同僚でCLで優勝している。
試合開始、日本が、左サイドから連携して、長谷川、横山とつなぐが、アルゼンチンは、ブロックをしっかり作って、守備的な布陣を敷き、3人が身体をよせて日本の攻撃を防ぐ。
前半8分、右サイドに展開して抜けた、中島がシュートを打つが、左に外れるが、積極的に展開する。
前半9分、日本、右サイド浅い位置の清水梨紗が右足でエリア内左の横山久美にクロス。反応した横山久美が頭で合わせるも相手GKの正面
前半21分、清水が右サイドから、ゴール前に、アーリークロスを入れる。
前半24分、長谷川が、得意の右サイドに流れて、オーバーラップした清水にパス、清水がクロスをあげ、菅澤が胸でトラップして流れたが、清水が拾いクロスから、こぼれ球を最後は、三浦が左足でミドルシュート。上に外れる。日本らしいバス回しがでたシーンだ。
前半29分、右サイド深い位置で菅澤が粘ってCK獲得。キッカー中島がショートコーナーを使って横山久美に預ける。横山久美はキープできず相手にボールを取られる。
前半37分、清水が、バニーニを後ろから押して、イエローカードを受ける。
前半41分、左コーナーキック。中島がグランダーのパス。
前半アディショナルタイム、杉田のひいた手が相手の顔に当たり、イエローカードを受ける。
前半終了、日本が、主導権を握るが、アルゼンチンは、10人が自陣深く人数をかけて守る。縦パスが、カットされ、日本もミスパスでチャンスを作れない。ポゼッションは、日本が61%にアルゼンチンは39%だが、アルゼンチンが、日本をスカウティングして、集中して守備に徹しているのがわかる。日本は、攻撃のイメージの共有、連携と工夫が求められる。
後半開始、日本は、ドリブルでしかけ、ボールを動かし、ゴールに近づく。
アルゼンチンが、ブロックを敷き、守備を徹底しているが、ディフェンスとボランチの間が空いてくる。
後半5分、ピッチ中央付近でパスを受けた横山が右足で強烈ブレ球ミドル。相手GKがはじく。こぼれ球を菅澤をつめて左足で打つが、惜しくもゴール上に外れる
後半6分、左サイドで鮫島がドリブル突破で、2人かわしクロスをあげるが防がれる。
後半7分、右サイドから、杉田がスルーして、ゴール前で、長谷川が左に外す。
後半12分、横山に代えて岩渕を投入。
後半20分、左サイド深い位置の長谷川がエリア内左に抜け出した岩渕にスルーパス。岩渕が持ち前のテクニックで仕掛けるが、相手DFにボールを奪われる
後半27分、アルゼンチン、11ポンセグンテがシュートを打つが、山下がキャッチ。
後半29分、中島に代わり遠藤を投入。
後半39分、岩渕が、相手をおしてイエローカードを受ける。
アルゼンチンのFKをトロベルがヘディングを打つが左に外れる。
後半44分、菅澤に代わって、追加招集された、セレッソ大阪レデイースの宝田を投入。
アデイショナルタイムの4分も終了。タイムアップ。
日本が、圧倒的にゲームを支配しながら、引いてブロックをして守備的なアルゼンチンを崩せなかったのは痛い。アルゼンチンの試合終了と同時の監督、選手たちの喜びようは、ゲームプランどおりであることを物語っている。なでしこジャパンは、連携連動はきっちりさせないといけないのと、スコットランド、イングランドは攻撃に来てくれるので、スペースを有効に生かせると思う。