ザギトワさん、各地飛び回り聴取できず

無免許運転容疑で警察

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太田清

47NEWS編集長

太田清

47NEWS編集長

共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局などを経て2016年より現職。イトマン事件、阪神大震災、コソボ紛争、ユーゴ空爆、モスクワ劇場占拠、アフガン紛争、ギリシャ財政危機、東日本大震災などを取材。

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3月23日、さいたまスーパーアリーナでインタビューに応じるアリーナ・ザギトワ選手

 2018年の平昌冬季五輪フィギュアスケート金メダリスト、ロシアのアリーナ・ザギトワ選手(17)が故郷で無免許運転した疑いが発覚、警察当局が捜査に乗り出したとの報道があってから1か月近くがたち、捜査の行方がどうなったのかと思っていたが、ロシア大衆紙コムソモリスカヤ・プラウダ(電子版)は17日までに、ウドムルト共和国の交通警察当局者のインタビュー記事を掲載。当局者は、ザギトワさんが「ブ・ラズイェズダフ(ロシア語で様々な場所への移動)」中だとして、様々な用事で飛び回っているため呼び出せず聴取できていないことを明らかにした。 

 ザギトワさんはシーズン終了後も日本でのアイスショー出演などで各地を巡業する日が続いている。当局者は「現在捜査を行っている」としながらも「捜査の結論を出すためには、いつ、どこで、どのような車に乗っていたかなど、すべての状況を明らかにする必要がある」と指摘、ザギトワさんの聴取が不可欠である点を強調した。 

 日本で著名スポーツ選手による同様の無免許運転が発覚すれば、直ちに取り調べが始まるだろうが、ロシアはこの点でものんびりしている。秋田犬「マサル」をもらい受け育てるなど日本にゆかりがあり、ファンも多いザギトワさんだが、違法なことをしたのならきちんと処罰を受けてほしいと思う。 

 シーズンを終了したザギトワさんは4月末、父親の誕生日を祝うため同共和国イジェフスクに帰郷したが、その際に故郷の田舎道で免許もないままに自動車を運転した疑いがもたれている。 

 ザギトワさんは当時16歳でロシアでは運転免許は18歳からしか取得できない。5月初めに自身のインスタグラムに、音楽をかけながら車を運転する動画を投稿。シートベルトも着用していなかった。容疑が確定すれば、罰金額は5000から1万5000ルーブル(約8400~2万5000円)になる。 

 法律問題専門サイト「プラバ・ルー」などが伝えたロシア内務省統計によると、2016年から18年前半の計2年半の間に無免許運転で2回以上検挙された人は8万2500人に上り、7500人は5回以上捕まっている。この間に、無免許運転が原因の事故件数は2万6000件に達し、こうした事故で4000人が死亡し、3万4000人以上がけがをしている。 (共同通信=太田清)