挙動不審男×直前被害→怪しい、追跡、確保→受け子と判明

容疑者確保の経緯を鈴木市長に報告する青木さん(左から2人目)

 振り込め詐欺を未然に防いだとして藤沢署から感謝状を贈られた藤沢市環境事業センター職員の青木大さん(38)がこのほど、鈴木恒夫市長に容疑者確保に至る経緯を報告した。

 帰宅途中の青木さんが自宅近くで挙動不審な男を見付けたのは昨年9月27日。直後、知り合いの男性が「怪しい人を見なかったか。家族が見知らぬ人に銀行のカードを渡してしまった」と声を掛けてきた。

 2人のやりとりを見ていたのか、不審な男はその場から走って立ち去ろうとした。ぴんときた青木さんは走って追跡、70メートルほど先の路上で男を確保した。男がカードの受け子だったと話したため、110番通報。駆け付けた同署員に身柄を引き渡した。

 鈴木市長は「市職員が困っている市民を助けることができて本当に良かった。同様の事案が多発する中、今後の教訓となる」とたたえた。青木さんは「今から思えば危険だったかもしれないが、当時は夢中で男を追いかけた」と振り返った。

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