真っ白な世界【私鉄に乗ろう86】秋田内陸縦貫鉄道again その4

また、激しく雪が降ってきました。

集落が見えてきました。

本当に近づくまで駅と分かりません。米内沢駅から5.5kmで桂瀬駅。利用者が待っていました。

駅名標。1935年(昭和10年)国有鉄道阿仁合線の米内沢駅〜阿仁前田駅延伸開通によって開業。平均乗車人員は16人/日(2016年)。

また真っ白な世界をゆきます。

基本的に阿仁川に沿って、谷の東側を進んでいます。山際に近づくとこうした森になります。

4.7kmで阿仁前田駅。相対式ホーム2面2線で列車交換可能です。

1935年鉄道省阿仁合線の駅として開業しました。翌年には阿仁合線が阿仁合駅まで延伸開業しています。1995年(平成7年)温泉付駅舎「クウィンス森吉」がオープン。2017年12月から宿泊が可能な駅舎になっています。

ホームと駅名標。航空写真で見ると本当に周囲は山また山で秘湯杣温泉の入口駅です。19世紀初頭、200年以上前に菅江真澄が雪の中訪れたという事跡が信じがたいですよ。ロクに道も無い山中をこの阿仁前田駅からでも20km以上分け入ったのです。書架に『菅江真澄遊覧記』(平凡社ライブラリー 全5巻)があるので読もうと思って、まだ果たせないままです。

秋田杉が積んであるのかな。雪を被って延々と並んでいました。

では、【私鉄に乗ろう86】秋田内陸縦貫鉄道again その5 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)

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