新社長に「全てまかせる」HTB会長に退いた 澤田秀雄氏 外国資本受け入れ否定せず

 5月にハウステンボス(佐世保市、HTB)の代表権のない会長に退いた澤田秀雄氏は長崎新聞のインタビューに応じ、後任の坂口克彦社長に全ての権限を与える考えを強調。東証1部への株式上場の実現などを求めた。主なやりとりは次の通り。

 -会長に退き、仕事面などでの変化は。
 HTBに来る機会は減り、3カ月から半年に1度ほどになる。坂口社長に全てを任せる。

 -社長退任後のHTBを心配する声もある。再び成長させるためには何が必要か。
 それは新しい社長が考えることだ。やる気があって優秀な社長が100パーセント集中したほうがいい。中途半端に口や手を出すのはよくない。何かあった場合の相談にだけ乗る。うちは結果評価だ。できなければ最悪の場合、代えるだけだ。

 -株式上場に向けては。
 着々と準備は進み、2~3年以内にできると思う。総務や人事などの体制をきちんとつくる必要がある。あとは来期からの増収増益が求められる。

 -外国資本を受け入れる可能性は。
 株式上場をすれば、いろいろな株主が増える。出資させてほしいという話はいろいろな所からきており、あるかもしれない。ただ、受け入れるとしても10~15%くらい。それ以上はない。HTBの発展に協力してもらうことが前提だ。経営はあくまでもHISが担う。

 -将来的にHISがHTBを手放すことはあるのか。
 それはない。よほど素晴らしい所が現れて、われわれよりも発展させて、地元のためにもなるのであれば、考えなくもない。しかし、今のところはない。

 -坂口社長に期待することは何か。
 IRの誘致と株式上場に加え、あえて三つ目を言えばスタッフの待遇面だ。カフェテリアを整備するなど環境を改善してきたが、まだ改善できる。利益が上がれば報酬面もよくしてほしい、とお願いしたい。

© 株式会社長崎新聞社