友近 コント作品集DVD発売『友近ワイド劇場』でなりきり会見 

タレントの友近が6月18日、東京・渋谷のヨシモト∞ドームで、コント作品集DVD『演って候』(やってそうろう)の発売決定会見&囲み取材に応じた。

同作は、これまでの単独ライブ『友近コントライブ 友近ハウス』(122分)、『友近連続ライブ小説 おそかれはやかれ』(141分)、『友近コントライブ 友近ワイド劇場』(172分)をワンパックにした3枚組DVD-BOX。収録分数が435分(およそ7時間)におよぶ、自身最長の超大作だ。脇を固める芸人はバッファロー吾郎A、飯尾和樹(ずん)、レイザーラモンRG、秋山竜次(ロバート)、近藤春菜(ハリセンボン)、じろう(シソンヌ)、渡辺直美、ゆりやんレトリィバァと、超豪華だ。

女優としても成功した友近は、売れないころからコントに強いこだわりを持っており、ネタ作りに莫大な時間を費やしてきた。この日は、70年代後半から平成にかけて大人気だったテレビ朝日系列のサスペンスドラマ『土曜ワイド劇場』を完全コピーした『友近ワイド劇場』の役柄で、それぞれが登壇。バッファロー、秋山、ゆりやんも同じく、“昭和の華麗なる一族”になりきった。ちなみに、『友近ハウス』はフジテレビ系列『テラウハウス』の、『おそかれはやかれ』はNHK朝の連続テレビ小説のオマージュだ。

「小さいころから、いつかこの世界観(『土曜ワイド劇場』)を表現したかった」と言う友近は、DVDの細部にこだわった。タイトルは、「演じることが好きなメンバーが集まって、コントをすると、早く絶頂に達してしまう。なので『候』(=早漏)』です」と説明する。

『友近ハウス』で演じた、メガネをかけて、グレーのトレーナーを着た保育士志望の美女にもモデルがいた。「このころ、ある方に似てると言われてたんです。その栩内さんっていう愛人を(モチーフにした)……」と控え目に補足した。おそらく、当時ミュージシャン・ASKAの愛人とウワサされた一般人の栩内さんだと思われる。

『おそかれはやかれ』は、同ライブを開催したおよそ半年後、本物のNHKの朝ドラ『わろてんか』に女優として出演。3本それぞれに、並々ならぬ思いが凝縮されている。

囲み会見では、米国の人気オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』に出演した映像がバズっているゆりやんに質問が飛んだ。アメリカンカラーの過激な水着で、ただ手首を返すだけのネタが現在、YouTubeで驚異の再生回数を誇っている。一部報道で海外からオファーが殺到している旨があったが、「せっかくなんで言わせていただきます。アメリカから……仕事が……1本も来てません。よしもと(クリエイティブ・エージェンシー)には海外にも事務所があるので、問い合わせたんですけど、1本も来てません」と真実を明かした。

ゆりやんとは関西のローカル番組で共演中で、公私ともに仲がいい友近は、「ジーンときました。あの大舞台で、こんなにやりたいこと堂々とやるゆりやんは、スゴい」と絶賛した。「(2人は)17個離れておりまして、私は28歳で」(ゆりやん)、「私は11歳」(友近)と息がぴったりだ。

妥協を許さない“女コント職人”友近を、ゆりやんも著しく尊敬しているようだ。
(写真・文/伊藤雅奈子)

© 株式会社ジェイプレス社