雇用上限70歳に引き上げ 肥後銀行、60歳定年も見直しへ

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肥後銀行本店=熊本市中央区

 熊本県の肥後銀行は7月から、継続雇用制度の上限を現行の65歳から70歳に引き上げる。60歳定年の延長も検討しており、働き手の中心となる生産年齢人口が減少するのを見据えて、やりがいを持って長く働ける職場環境をつくり、ノウハウ継承にもつなげる。

 希望する人が70歳まで働けるよう就業機会の確保を企業の努力義務にする方針を打ち出した政府の動きに呼応した。熊本労働局の調査(集計対象2099社)によると、70歳以上でも働ける制度を設けている県内企業は24・9%に上るが、今後、同行のような動きがさらに広がりそうだ。

 継続雇用の延長は60歳で定年退職後、同行が再雇用している人が対象。本人の意向に加え、財務、法務などの専門性や行員らを指導する能力があるかどうかを踏まえ、65歳以降も継続的に雇用する。

 再雇用者の契約は従来通り、1年ごとに更新。勤務体系はフルタイムだけだったが、体力や家庭の事情などに応じて柔軟に働けるように希望の勤務時間を選べるようにする。

 子会社7社も10月をめどに上限を引き上げる方針。同じ九州フィナンシャルグループの鹿児島銀行は昨年9月に実施済みという。

 肥後銀はこれから1年程度かけて、60歳定年のほか、55歳で管理職から外れる「役職定年」の見直しを進める方針。賞与増といった若手行員の待遇改善策も打ち出したばかりで、同行人事部は「各年代でモチベーションの維持、向上を図りたい」としている。(中原功一朗)