山田孝之の5年半に密着! 苦悩する姿もさらけ出し「少しでも希望になったらいい」

動画配信サービス・dTVは、現在公開中の俳優・山田孝之に密着したドキュメンタリー映画「TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY 劇場版『No Pain, No Gain』」の大ヒットを記念して、6月22日から未公開映像を独占先行配信する。内容は、7月1日発売のBlu-ray完全版に収録された240分の映像に、劇場公開日前日に密着したエキストラエピソードが追加されたものとなっている。

所属事務所の全面協力の下、密着取材が2013年から19年まで約5年半の長期にわたったことについて、山田は「最初は5年間というのは決まっていなくて、『密着する』ということだけ決まっていたんです。この企画を聞いた時期は、自分の中でいろいろな仕事をやっていこうという思いがあったので、それを密着してたくさんの人に見てもらえたら楽しんでもらえるんじゃないかなという思いでした」と振り返り、「その中で、苦悩する姿などもカメラに収められていますが、『こういう姿を見てもらうことで、勇気が湧いてくる人もいるかな』という思いが出てきました」と心境の変化を明かした。

本作では、30歳を超えて、人生の岐路に立った1人の男が「死ぬまでの人生、後悔しないように生きるには何をすべきか?」の答えを見つけるために、貪欲に未知なる挑戦を続けた姿が描かれている。作品の中で、注目してほしいポイントについては、「1人の人間の生き方を見せているだけなので、何を感じるかは人それぞれですが、『少しでもいいから希望になったらいいな』という思いはあります。希望というのは、人生を楽しむためにはそれだけの努力や苦悩が伴うけれど、その途中でいろんな仲間ができて、一緒に目標に向かっていくことで絆が深まるし、達成した時に喜びが待っている。そういったことは伝えられるんじゃないかなと思います」と胸中を告白。

作品の中で、カットしてほしかった部分があったかを問うと、「あると思います(笑)。むしろ僕は大丈夫ですよと言ったんですけど、事務所がNGというのはありました。俳優の場合は、演じるキャラクターがどういう声の大きさでしゃべるのか、歩くスピードはどのくらいか、どれくらいの角度の姿勢なのか、どのくらいの歩幅なのかなどキャラクターごとに全部決まっていて、それを最後までベストな状態でやらないといけない。一方、ドキュメンタリーはNGを出した時点でドキュメンタリーじゃなくなってしまうから、やる以上はNGなしという覚悟でやらないと。まあ、覚悟というほどの覚悟はいらないですけど(笑)」と、ありのままの姿をさらけ出すことに抵抗はなかったよう。

さらに、「昨日、初めてライブ活動をやってみて、すごく大変だったんですよね。楽しめるというレベルでは全然なくて、緊張もしましたし。ちゃんとボイトレして歌のことも知って、せめて楽しめるレベルまで早い段階でいきたいと思いました。結構、時間の配分を音楽の方に多く費やさなきゃなというのは思ったので、今この段階で新しいことをやりたいというのはないですね」と今後について口にした。

最後に、「29歳の時から撮っているんですけど、25歳の時から撮っていたら日中でも遮光カーテン閉めて、日の当たらない物件を探して、日が沈んだら外に出て、夜が明けるタイミングで帰るという生活でしたね。そこから考えたら相当生活に変化が表れていますけど。生き方としては僕という人間がいろいろやっているだけですが、それを実行できるのは、20年近くやってきた俳優としての土台があるからというのは理解しています。そんな中で、俳優として何かリターンを求めてやっているのではなく、後輩たちがもっとストレスなく芝居に集中できるようになればという思いが根底にあります。後輩たちから相談を受けたりするのですが、それは僕も経験して共感できる悩みでもあるので、少しでもそんな状況を変えたいんです」と決意を新たにした。

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