100歳時代の学びの場を 小田原箱根住民学会が設立

会員に住民学会設立の趣旨を説明する星槎大の細田副学長=小田原箱根商工会議所

◆講座内容検証・提言へ

 小田原・箱根地域の住民らが人生100歳時代を見据えた学びの場を検証する「小田原箱根住民学会」の設立総会が18日夜、神奈川県小田原市内で行われた。星槎大(本部・箱根町)が2018年度から実施している100歳プロジェクトの一環で、住民の立場から新しい企画も提言する。

 100歳プロジェクトは子どもから高齢者までが世代を超えて参加し、生きがいを持ちながら学び続けられる場づくりが目的。県の政策提案事業に採択された。18年度は「ライフデザインカレッジ」として、箱根マイスターの養成や「未病の改善」をテーマにした食育など17講座が実施され、15歳から90歳代まで延べ約530人が受講した。

 住民学会は地域住民や大学・自治体関係者らをメンバーに講座の内容を検証・提言し、今後の講座に生かしていく。18年度は箱根町民が対象だったが、本年度は小田原市民まで広げ「小田原箱根住民学会」(会長・川口将明箱根温泉旅館ホテル協同組合事務局長)を立ち上げた。会員は約50人。

 プロジェクトの責任者である星槎大の細田満和子副学長は「学びの場を積極的に提供して、住民同士のつながりをお手伝いしたい。現役時代から地域とつながる機会として多様な講座を活用してほしい」と期待している。

 設立総会に先立ち、自然エネルギー普及の意義などを語る鈴木悌介・小田原箱根商工会議所会頭の特別講演が行われ、130人が熱心に聞き入った。

 19年度は25講座が予定され、10講座以上受講した人には同大から「100歳マイスター」の称号が贈られる。受講無料。講座の申し込み・問い合わせは、プロジェクト事務局電話0460(83)8202。

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