鶏ふん堆肥で育てたトウモロコシ人気、相模原 鮮度に甘さ

販売が始まったトウモロコシ=相模原市中央区青葉のJA相模原市農産物直売所「ベジたべーな」

 養鶏が盛んな相模原市南区で、鶏ふん堆肥で育てたトウモロコシの販売が20日、JA相模原市の農産物直売所「ベジたべーな」(同市中央区青葉)で始まった。収穫から4時間ほどで売り場に届く鮮度と甘さが特長で、来店者の人気を集めている。

 鶏ふん堆肥でトウモロコシを栽培しているのは、同市南区麻溝台で養鶏業を営む会社「小川フェニックス」。麻溝台地区周辺は養鶏場と直売所が数多くあることから「たまご街道」と呼ばれ、同社は約3万羽のニワトリを育てている。

 養鶏場から出る堆肥の有効活用のため、15年以上前からトウモロコシの栽培も手掛けている。同社農業担当の久木田幸城さん(43)は「鶏ふん堆肥は窒素分が豊富で使い方が難しいが、トウモロコシにはぴったり。甘みたっぷりに育つ」と話す。同社は約1ヘクタールの土地で3万5千本を生産している。

 トウモロコシは鮮度が落ちやすいため、実に蓄えた糖分や水分が失われないよう朝5時半ごろから収穫を始める。この日もベジたべーなが開店する9時半には、採れたばかりの約70本が売り場に並んだ。

 毎年楽しみにしている常連客が多く、次々と買い物かごへ。午後には完売になることもしばしばで、売り場に並ぶ同社の卵も人気を集めた。

 同社のトウモロコシは、ベジたべーな(2本400円)と小川フェニックス本社そばの直売所兼カフェ「スウィート・エッグス」(3本540円)で、7月下旬まで販売される。

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