トロロッソ・ホンダのクビアト、“スペック3”パワーユニット導入で最後方グリッドに降格。ルノーがリカルドのエンジンをアップグレード

 トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトが、2019年F1第8戦フランスGPで基数制限を超えたパワーユニット(PU/エンジン)交換を行ったことで、グリッド降格ペナルティを受けることが正式に発表された。

 ホンダはフランスでスペック3のパワーユニットを、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリー、トロロッソのクビアトの3台に投入することを、水曜に発表した。

 金曜、FIAは各ドライバーのマシンに導入された新エレメントの詳細を明らかにした。レッドブル勢の2台には、ICE(エンジン)、ターボチャージャー、MGU-Hのそれぞれ3基目が入れられた。これは制限内の交換であるため、ペナルティは科されない。

 しかしクビアトに関しては、ICE(4基目)、ターボチャージャー(3基目)、MGU-H(3基目)、MGU-K(3基目)、エナジーストア(3基目)、コントロールエレクトロニクス(3基目)が導入され、ICE、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクスについては違反となるため、「後方グリッドからのスタート」というペナルティを受けることが決まった。

 なお、金曜午前の時点で、ルノーのダニエル・リカルド、レーシングポイントのランス・ストロール、ハースのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセン、アルファロメオのキミ・ライコネンとアントニオ・ジョビナッツィがエレメント交換を行ったことも発表されている。しかしいずれも制限基数内であるため、ペナルティは受けない。

2019年F1第8戦フランスGP ダニエル・リカルド(ルノー)

 ルノーは予定を早めて、今回リカルドのマシンにスペックBのICEを投入。この新エンジンはパフォーマンスの向上が図られたものだという。リカルドは他にもターボチャージャーとMGU-Hも交換している。チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグはすでにほとんどのエレメントが制限数を超えており、チームのホームグランプリでのグリッド降格を避けるため、今回の導入は見送られた。

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