ヨコレイ 長崎に最大拠点  魚の凍結・冷蔵倉庫新設へ 三京町で起工式 2020年5月に完成予定

 冷蔵倉庫業大手の横浜冷凍(横浜市、ヨコレイ)は21日、長崎市三京町で魚の凍結・冷蔵倉庫「長崎ソーティングスポット(仮称)」の起工式を行った。来年5月に完成予定。近くの長崎冷凍工場(同市京泊3丁目)と合わせた1日当たりの凍結能力は270トンに達し、同社の全国45拠点の中で最大となる。
 ソーティングは「選別」を意味する。新長崎漁港に面した県有地約1万6463平方メートルの譲渡を受け、鉄骨平屋9174平方メートルを建設。選別棟と冷蔵倉庫棟で構成し、魚の選別から凍結、箱詰めまでのラインを自動化する。
 県の誘致に応じ建てた既存工場は、完成から35年が経過。ラインはフル稼働状態だが、大半が手作業のため従業員の負担が大きかった。新工場は従来の半分の約15人で稼働し、作業時間も半減できる。
 起工式には、長崎魚市の川元克明社長ら約50人が出席。吉川俊雄ヨコレイ会長は、今回の機能拡充により輸出先をアフリカにも拡大する意向を示し「九州水産業の発展と取り扱いの拡大に努めたい」と述べた。
 ヨコレイは県内に長崎営業所と佐世保冷凍工場も保有。魚の買い付け、凍結、保管、販売までを一貫して行い、近年は凍結サバを福岡経由で東南アジアに輸出する事業を拡大している。

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