J2水戸 社員に残業代未払い パワハラも、幹部処分へ

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サッカーJ2水戸ホーリーホック(沼田邦郎社長)で、社員に対し11年間にわたる残業代未払いがあったほか、男性幹部によるパワーハラスメント(パワハラ)で男性社員1人が退職していたことが22日までに、関係者への取材で分かった。クラブは未払い分を支払う方向で社員側と調整を進めている。パワハラをしたとされる幹部については、減給1カ月の懲戒処分にすることを決めた。

関係者によると、残業代の未払いは少なくとも2008年4月分から今年4月分までの11年にわたって続いていた。クラブ社員は現在12人で、このうち、残業が1月当たり70時間を超える人もいた。

労働基準法に定められた「原則1日8時間、週40時間」を超える労働は、労使協定の「三六協定」によって可能だが、クラブはこれまで締結していなかった。

同協定は今年3月末に締結。これを機に、過去の未払い分を支払う方向で労使間で交渉しているという。

パワハラは、上司に当たる40代男性幹部(当時)から暴言などを繰り返し受けたとして、男性社員が昨年4月ごろ、別の上司に相談し発覚。男性社員は同5月下旬ごろから休養に入り、医師の診断書をクラブに提出。同7月、パワハラを理由に退職した。

診断書提出に伴い、クラブは第三者による調査委員会を設置。調査委はパワハラと懲戒処分相当であることを認定した。これに準じ、クラブは男性幹部と監督責任がある沼田社長の処分を決めた。

茨城新聞の取材に対し、沼田社長は事実関係を認め、未払いについて「厳しい経営を理解した上で働いてくれる社員もいたため、甘えてしまった。大変申し訳ない」と釈明した。

チームは22日現在、首位と勝ち点5差の3位と、初のJ1昇格を狙える位置に付けている。沼田社長は「選手も社員も十分に力を発揮できるような環境づくりを進めていきたい」と話した。

クラブの2018年度(18年2月1日〜19年1月31日)の収支決算は2期ぶりの黒字で、当期純利益は27万円を計上した。純資産は3553万円。(今井俊太郎)