トリニータ、神戸とドロー 小林が窮地救う一発【大分県】

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【大分―神戸】後半44分、同点に追い付くゴールを決めて喜ぶ大分のMF小林(左端)ら=ノエビアスタジアム神戸

 明治安田J1第16節第1日(22日・日産スタジアムほか=6試合)大分は神戸市のノエビアスタジアム神戸で神戸と対戦し、2―2で引き分けた。通算成績は7勝5分け4敗で勝ち点26。順位は暫定6位。

 このほか横浜Mが松本を1―0で下し、勝ち点30で2位に浮上した。札幌は最下位の鳥栖に3―1で快勝し、同27。鳥栖は3連敗。清水は名古屋に2―1で競り勝った。

 C大阪は磐田に快勝し、G大阪は湘南を破った。湘南は4連敗。

 仙台―FC東京は23日に実施。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の影響で、広島―川崎、浦和―鹿島は7月31日に行われる。

 大分はリーグ第17節の30日午後7時から、大分市の昭和電工ドーム大分で浦和と対戦する。

 【大分2―2神戸評】大分は終了間際に追いつき、敵地で勝ち点1をつかみ取った。

 大分は前半6分、自陣でのパスミスから先制されたものの、直後にFWオナイウが決めて同点に。だが再びゴール前のミスから勝ち越された。後半は選手交代で流れを変えて攻勢を強め、同44分に途中出場したMF小林の技ありゴールで追いついた。

○古巣相手に「狙い通り」

 大分はアウェーで貴重な勝ち点1を獲得した。途中出場のMF小林成豪が土壇場で値千金のゴールを奪って追い付いた。与えられたチャンスを生かし、古巣との試合で結果を残した小林は「狙い通りのゴール」と、普段は滅多に見せない笑顔が輝いた。

 この日は相手の前線からの積極的なプレスから失点。1点を追う後半24分、小林はFW小塚和季に代わってピッチへ入った。「流れを変えたかった」と積極的なプレーでチームを活性化。交代直後に左サイドを持ち味のドリブルで切り裂き、同34分には相手ボールを奪い、ドリブルで駆け上がって惜しいシュートを放った。

 実ったのは試合終了間際の同44分だった。DF鈴木義宜のスルーパスをペナルティーエリア内で受け、相手GKの頭上を越える技ありの一発。小林の今季初ゴールで圧倒的な戦力を誇る神戸から勝ち点をつかみ取った。

 小林は昨季、神戸から期限付き移籍で加わったJ2山形でプレー。リーグ12得点でブレークした。だが今季はここまでリーグ戦の先発機会はなく、「正直、危機感を持っていた。メンタルも落ちていた」という。それでも黙々と日々の練習に取り組み、「いつかチャンスは来ると思っていた」と、わずか21分の出場時間で存在感を示した。片野坂知宏監督も「アピールする気持ちが強かった。そういう部分が出た」とたたえた。

 チームは5試合白星から遠ざかり停滞気味だが、ここにきて力を発揮した小林が勢いをもたらす存在になりそうだ。「ここから流れに乗っていきたい」。小林の言葉は力強かった。

○刀根、11カ月ぶり出場

 DF刀根亮輔が膝の大けがから復帰し、今季初めて公式戦のピッチに立った。

 後半開始からDF庄司朋乃也に代わって出場すると、11カ月ぶりとは思えない落ち着いたボールさばきを見せた。最終ラインの右でプレーし、同サイドのMF松本怜との好連係からクロスを上げ、守っては元スペイン代表のFWビジャを抑えるなど攻守で躍動した。

 刀根は充実感を漂わせながら、「他の選手、サポーター、関係者のおかげでJ1のピッチに立てていることに感謝したい」と感慨に浸った。「公式戦は45分間でもきつかった。この試合で出た課題を修正して次につなげたい」と力を込めた。

○誇りに思う

 大分トリニータ・片野坂知宏監督の話 神戸戦に向けた練習でやってきたことをしっかり出してくれた。能力の高い相手に勇気を持ってチャレンジしてくれたことを誇りに思う。この戦いを貫いてJ1残留できるようにトライしたい。

 MF前田凌佑の話 古巣対戦なので気合が入っていた。ミスから失点したのがもったいなかったが、自分たちの戦いはしっかりやれたと思う。

○18人が声援 関西県人会

 関西大分県人会の会員18人が観戦し、大分トリニータに声援を送った。

 試合前に購入した大分のユニホームを着てエールを送った小田原武会長(別府市出身)は「大分からこんなに多くの人が駆けつけて応援してるのを見ると迫力がある。今季はJ2から昇格してよく頑張っている」と話した。