ハム吉田輝が先発へ ダルビッシュ、大谷ら先輩の「プロ2戦目」はどうだった?

日本ハム・吉田輝星【画像:(C)PLM】

広島戦ではプロ初登板初勝利の吉田輝、23日は中日戦で先発へ

 日本ハムのドラフト1位ルーキー・吉田輝星投手は、プロ初登板となった12日の広島戦(札幌D)で5回、84球、1失点の好投を見せ、初白星を手にした。驚異的な「伸び」を誇る直球で、強打者ぞろいの広島打線をねじ伏せるその姿は、まさに甲子園のスターと呼ぶにふさわしいものだった。

 ただ当然のことながら、プロ初登板が終わっても、シーズンは続く。吉田輝と同じく、プロ初登板でインパクトを残した先輩たちの「プロ2戦目」は、どのような結果だったのか。

○ダルビッシュ有投手 2004年ドラフト1位

【プロ初登板】
2005年6月15日 広島戦
8回0/3、被安打9、3奪三振、2失点、プロ初先発初勝利

【プロ2戦目】
2005年6月27日 西武戦
7回、被安打5、4奪三振、2失点、プロ2勝目

 奇しくも、ダルビッシュのプロ初先発も、吉田輝と同じ広島戦だった。最終回に新井貴浩氏、野村謙二郎氏に2者連続アーチを浴びて惜しくも完封は逃したが、圧巻の投球でプロ初先発初勝利を手にしている。勢いそのままに、プロ2戦目の西武戦でも7回2失点と試合を作り、見事2勝目。高卒ルーキーながら14試合に登板、5勝5敗、防御率3.53の結果を残した。

○斎藤佑樹投手 2010年ドラフト1位

【プロ初登板】
2011年4月17日 ロッテ戦
5回、被安打6、2奪三振、4失点(自責1) プロ初先発初勝利

【プロ2戦目】
2011年4月24日 楽天戦
6回、被安打8、3奪三振、3失点 プロ2勝目

 斎藤佑のプロ初登板は、2011年シーズンの開幕5戦目だった。初回から井口資仁内野手(現ロッテ監督)に先制2ランを許したものの、直後に味方が満塁弾で逆転。ほろ苦いデビューではあったものの、プロ初先発初勝利をつかんだ。プロ2試合目となった楽天戦では2本塁打を浴びながらも3失点でまとめ、2勝目を手にしている。最終的にこの年は、自己最多の19試合に登板し、6勝6敗、防御率2.69と、いずれもキャリアハイの成績を残した。

現エースの有原には2戦目で「プロの洗礼」

○大谷翔平投手 2012年ドラフト1位

【プロ初登板】 
2013年5月23日 ヤクルト戦
5回、被安打6、2奪三振、2失点 勝敗つかず

【プロ2戦目】
2013年6月1日 中日戦
5回、被安打4、4奪三振、3失点 プロ初勝利

 大谷が投手として初めてプロの舞台に立ったのは、今から6年前の5月23日だ。当時から直球の威力は十分で、最速157キロを計測。5回2失点で勝敗はつかなかったが、続く2戦目では最速156キロの直球で中日打線を5回3失点に抑え、初勝利を手にしている。シーズンでは13試合に登板し、3勝0敗、防御率4.23だった。

○有原航平投手 2014年ドラフト1位

【プロ初登板】
2015年5月15日 オリックス戦
6回、被安打4、4奪三振、2失点 プロ初先発初勝利

【プロ2戦目】
5月24日 ソフトバンク戦
5回、被安打9、6奪三振、6失点 敗戦投手

 現在、日本ハムのエースとして君臨する有原。そのデビュー戦は2015年だ。初回に1点を失いながらも、以降は最速151キロの直球で安定した投球を披露。6回2失点でマウンドを降りた直後、味方の猛攻で逆転に成功し、プロ初勝利を挙げた。しかし、2戦目のソフトバンク戦では、松田宣浩内野手、内川聖一内野手にそれぞれ本塁打を許すなど6失点。文字通り「プロの洗礼」を浴び、悔しい初黒星を喫している。ただ、この経験をバネにローテーションを守り、18試合、8勝6敗、防御率4.79でパ・リーグ新人王を獲得した。

 もちろんたった2試合の結果では、ルーキーの将来性を予測することはできない。しかし、プロ2戦目は初登板よりも緊張が解け、より本来の投球を見せる可能性も高まってくる。まだまだ伸びしろを残している吉田輝が、果たしてどのような登板を見せるか注目したい。(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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