Xperia 1好調は漁夫の利か実力か、ソニーがスマホシェア44週ぶり13%台回復

©株式会社BCN

スマートフォン(スマホ)の販売台数シェアでソニーモバイルコミュニケーションズ(ソニー)が急浮上している。BCNランキングで集計したところ、6月10日週(10~16日)の販売台数シェアでソニーが前週比5.1ポイント増の13.3%を記録。昨年末から1ケタ台のシェアで低迷が続いていたが、6月14日に発売した「Xperia 1」が好調でシェアを押し上げた。5月以降2位を走っていたシャープを交わし、18年11月5日週(5~11日)以来31週ぶりに台数シェア2位に浮上した。13%台までシェアを回復したのは、18年8月6日週(6~12日)以来44週ぶりだ。

月次シェアで見ると、ソニーのスマホは16年までアップルに次ぐ2位の位置を安定的に占め人気を集めていた。しかし、17年8月以降、シェアをシャープに逆転され3位に後退。さらに、17年10月以降、ファーウェイにもシェアを奪われ、ほとんどの月で4位のポジションに甘んじていた。ところが、この5月、ファーウェイ本社と関連会社69社が米企業からの禁輸措置に遭い、キャリア各社が新製品P30シリーズの発売を見送るなどの影響が出て、ファーウェイはシェアが一気に低下。ソニーは漁夫の利を得る形で久々に3位に返り咲いた。

また、この間、着実にシェアを伸ばしていたのがサムスン。旧モデルのGalaxy S9のシェアが上昇、6月に新モデルのGalaxy S10シリーズを発売してシェアを引き継いだ形だ。

ソニーのXperia 1(ドコモモデル)

これを追いかけるようにソニーがXperia 1を発売、競合からシェアを奪いながらスタートダッシュを決めた。21:9の細長い4K有機ELディスプレイを備え、シリーズ初のトリプルレンズカメラを搭載、カメラで定評のある瞳オートフォーカスも取り入れたハイスペックスマホで、価格は10万円超となる。

ただ、今後も人気が続くかどうかは未知数だ。ライバルのファーウェイが大苦戦する状況にありながら、安定的にシェア2位の座を維持できずに一時的な漁夫の利で終わるようでは、3年連続で赤字続きのスマホの先行きは暗い。ソニーにとっては、ここしばらくの実績がスマホ事業の今後に大きく影響するだろう。(BCN・道越一郎)