レッドブル・ホンダF1密着:明暗分かれたフランスGP。フェルスタッペンはフェラーリに割って入る4位、ガスリーはペース不足に苦戦

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 F1第8戦フランスGPの週末は、土曜日の予選に続いて、日曜日もレッドブル・ホンダにとっては厳しい一日となった。

 まずスタート直後に、マックス・フェルスタッペンがマクラーレンのカルロス・サインツJr.に並びかけられる。オープニングラップでの数回にわたるサインツとのサイド・バイ・サイドのバトルを制したフェルスタッペンは4番手の座を確保して、その後は3番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)を追っていく。

 ルクレールとの差が3.3秒になった20周目にアンダーカットを狙ってピットイン。ピットクルーは2.4秒で作業を完了させてフェルスタッペンをコースに復帰させるが、フェルスタッペンに反応して翌周ピットインしたルクレールをアンダーカットするまでには至らず、再びルクレールを追う展開で第2スティントに入る。

 表彰台を狙って追い上げを見せるフェルスタッペンだが、ルクレールもミスのない安定した走りでフェルスタッペンを寄せ付けない。最後は「リヤタイヤのグリップがなくなり、ペースを落とさざるを得なかった」というフェルスタッペンは、4位でフィニッシュした。

「このフランスGPで、僕たちは新しいパッケージを持ち込み、少し前進した。でも、今日のレースでそのポテンシャルをフルに引き出すことはできなかった。勝つためにはすべての面でまだやるべきことがある」(フェルスタッペン)

 ピエール・ガスリーもまた、厳しいレースを強いられた。路面温度54℃の中でスタート日曜日の決勝レース。18人のドライバーがミディアムまたはハードタイヤを履いてスタートしたのに対して、前日の予選Q2でソフトタイヤでベストタイムをマークしたガスリーは、ソフトタイヤで9番手からスタートしたからだ。

 それでもガスリーはミディアムタイヤを履いて走るライバルたちと同じペースで予想していた以上に長いスティントを走行。

■ピエール・ガスリーはダニエル・リカルドのペナルティにより繰り上がりで1ポイント

2019年F1第8戦フランスGP ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)

 ガスリーの後方を走るダニエル・リカルド(ルノー)がアンダーカットを狙って16周目にピットインすると、チームはこれに反応し、17周目にすかさずガスリーをピットインさせて、わずか2.1秒でタイヤを交換して、リカルドの前でコースに復帰させることに成功した。

 しかし、タイヤが温まっていないガスリーは、ピットアウト直後にリカルドにオーバーテイクを許してしまう。その後、ピットストップを遅らせていたキミ・ライコネン(アルファロメオ)とニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)にも先行を許し、11番手でチェッカーフラッグを受けた。

 しかし、7番手でフィニッシュしたリカルドが、ファイナルラップで他者をオーバーテイクしたときに違反を犯していたため、ペナルティを受けて11位に降格。ガスリーのポジションは1つ上がって10位となり、1ポイントを獲得した。

 ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「今回投入したスペック3のパワーユニットについては週末を通して問題なく機能していました」と評価した。

 しかし、「マックスはいつもような力強い走りでフェラーリに割って入る4位を獲得した一方で、残る3台はクルマのポテンシャルを最大限に引き出してくれたものの、このようなポジション(11番手以下でフィニッシュ)に終わったことは非常に残念な結果でした」と厳しい表情を見せ、さらにこう続けた。

「今回はスペック3を投入しましたが、今日の結果を受け一段と強力に開発を進める必要性を感じています。来週末には次のオーストリアGPが控えています。今回のデータの見直しを行い、スペック3の性能をより引き出すために早急に準備を進めます」