「S.W.A.T.」ジェイ・ハリントン&アレックス・ラッセルが撮影秘話を明かす!

「S.W.A.T.」ジェイ・ハリントン&アレックス・ラッセルが撮影秘話を明かす!

ロサンゼルス市警の特殊武装戦術部隊が、凶悪犯罪に立ち向かう人気ドラマ「S.W.A.T.」。その主要キャストから、冷静沈着なベテラン隊員・ディーコン役のジェイ・ハリントン、血気盛んな若手隊員・ストリート役のアレックス・ラッセルが来日した。

ドラマのS.W.A.T.隊員たちと同様、僕ら出演者は全員家族みたいなもの

──「S.W.A.T.」で共演し始めて2年になるお二人ですが、初めて会った時のことを覚えていますか?

ラッセル「確か、(撮影現場にある)トレーラーの前で初めて会ったんだよね?」

ハリントン「そうだっけ? いや、別の場所じゃなかったっけ…」

ラッセル「とにかく(笑)、僕らはエージェントが一緒で、ジェイのことも話にはよく聞いていたんだ」

ハリントン「実際、会ってすぐに仲良くなれたしね」

ラッセル「ドラマのS.W.A.T.隊員たちと同様、僕ら出演者は全員家族みたいなものなんだ」

ハリントン「たまに口げんかをすることもあるけど、そんなところも家族っぽいだろう?」

ラッセル「どんなことがあっても結局は許し合い、認め合う。それが家族なんだよね」

── そんな“家族たち”に、シーズン2ではどんな展開が待ち受けているのでしょうか?

ハリントン「ストリートにとっては特に、試練のシーズンだね」

ラッセル「ああ。若手隊員として奮闘していたシーズン1とは違い、彼の中ですべてが崩れ去ったところからシーズン2は始まる。問題のある母親のせいで仲間にうそをつき、チームを追い出されちゃったからなんだけど…。そのことに彼は怒りを感じているし、メンバーも彼に失望している。オーストラリアにいる僕の母は『S.W.A.T.』の熱心な視聴者でもあるのだけど、ストリートの母親を憎んでるよ(笑)。『そんな母親に尽くすなんて! もっとしっかりしなさい、ストリート!』ってね。母は素晴らしい人だから、息子に迷惑をかける母親にイラつくみたい」

ハリントン「いいお母さんだね。でも、僕はストリートの母親より、彼の履いている靴にイラつくけど」

ラッセル「なんでだよ!?(笑)」

── シーズン2のディーコンはどうなりますか?

ハリントン「ディーコンは引き続き、家庭の問題に四苦八苦してるよ(笑)。第4子もできたことだしね。隊員としては冷静で敏腕だけど、心の中は常に穏やかなわけじゃないんだ。僕自身、『もっと怒れ!』と言われるタイプで、そんな時ほど表面上は冷静になりがち。だから、彼のことが手に取るように分かるんだ。自分を差し置いてリーダーになったホンドーに対しても、複雑な感情が完全に消えたわけじゃない。ただ、家族のことなど、彼には他にも優先すべき人生の問題がいろいろあるからね。そういった描写にも重きが置かれるから、シーズン2のディーコンはアクションの見せ場が少し減っているかも。シーズン1の時は、思わず素で怖がっちゃった銃撃戦なんてのもあったんだけど…」

ラッセル「ディーコンはやっぱり隊員として敏腕だし、かっこいいよ。事件に巻き込まれたハイチの少年を、フランス語で落ち着かせる場面(第1話)もよかったな」

ハリントン「あれ、すごいだろ?(笑)。高校時代にちょっとだけ習った設定らしいんだ。怯える少年に『僕を信じて。落ちないから!』って声をかけるんだけど、『信じて。落ちるから!』と言い間違えちゃって…」

ラッセル「それ、最悪過ぎ!! 何が『信じて!』だよ(笑)」

ハリントン「だって、本当の僕はフランス語なんて全く話せないから(笑)」

── ハイチの少年も登場するなど、多様な人種や文化が行き交うロサンゼルスのリアルな描かれ方もドラマの魅力ですね。

ハリントン「僕はロサンゼルスに住んで20年になるのだけど、『S.W.A.T.』の撮影をしているおかげで知れたことがたくさんある。コリアタウンやラテン系の人々が多く住む地区など、これまでは行ったことのない場所での撮影も多いしね」

ラッセル「僕は10年前に初めてロサンゼルスを訪れ、8年前に暮らし始めた。だけど、まだまだ本当のロサンゼルスを知らない気がしているし、『S.W.A.T.』の撮影を通してようやく、ロサンゼルスというものを知り始めることができたと思っている。あまりにも多様性に富んだ場所だからね。そういった特徴はドラマにも現れていて、S.W.A.T.チームはいろいろな地域から集められたメンバーで成り立っている。それぞれのメンバーが個々の地域性をチームに持ち込んでいるんだ。チームの誰かしらが出動先の地域について詳しく知っている…なんていう展開が、物語上でもうまく機能していてすごくいいと思う」

ハリントン「それぞれの地域の人々がエキストラとしてドラマに参加してくれることもあるしね。あるエピソードでは、地元のギャングが協力してくれて…。しかも、敵対するギャング同士がそろって出演してくれたんだ。撮影現場の雰囲気はものすごく緊迫していたけど、『これは仕事だから!』とお互いに言い聞かせ合っていてね。撮影はうまくいったし、いいエピソードになったよ」

ラッセル「何それ? 初めて知ったよ!!(笑)。確かに、今日の撮影現場は妙にピリついてるな…と思った日はあったけど」

ハリントン「きっと、怖がるから内緒にしておいたんじゃないかな(笑)」

ラッセル「正しい判断だね(笑)。実際、僕がドラマみたいな状況に現実で直面したら泣くし。すぐ殺されるとも思う」

ハリントン「まあ、僕らが本物の隊員になるのは無理だね。役者でよかったよ(笑)」

ラッセル「本気で隊員を目指すなら、まずは生活から変えないと」

ハリントン「そうだね。でも、ドラマの撮影を通していろいろ学ぶことはできた。だから、もし今ここに悪者が来たら、僕ら2人でやっつけることはできると思うよ!」

【プロフィール】


ジェイ・ハリントン Jay Harrington(写真左)
1971年11月15日生まれ。米・マサチューセッツ州出身。「デスパレートな妻たち」(2004~12年)などに出演。映画出演作に「アメリカン・パイパイパイ!完結編 俺たちの同騒会」(12年)など。

アレックス・ラッセル Alex Russell(写真右)
1987年12月11日生まれ。オーストラリア・ブリスベン出身。映画「クロニクル」(2012年)で注目を集める。ほかの出演作に「キャリー」(13年)、「不屈の男アンブロークン」(14年)など。

【番組情報】


「S.W.A.T. シーズン2」
6月28日スタート
スーパー!ドラマTV
金曜 午後10:00~10:55ほか(二カ国語)/深夜0:00~1:00ほか(字幕)

1975年のドラマ「特別狙撃隊S.W.A.T.」のリブート版のシーズン2。S.W.A.T.チームのメンバーたちは、人身売買の容疑者と子どもたちが潜む建物への突入を試みるが、その時、ロサンゼルスで巨大地震が起こり…。

取材・文/渡邉ひかる 撮影/中越春樹

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